ピアノが上達するにはまずは『ハノン』っていう方、まだまだたくさんおられ、指が動くようになるには『ハノン』をしないといけないという考え方はまだまだ根強いみたいですね。
ハノンだけでこんなに種類があるんです・・・。
これだけでもかなりですが、実はまだまだあります・・・。
ドイツ人ピアニストに『ハノン』知ってるか尋ねてみたら、知ってるそうですが、日本ではそんなつまらないものするの?って彼らは思ってます。
私はよそから来られた生徒さんでハノンを持ってこられたら必ず『ハノン好きですか?』って聞いています。そしたらほとんどの人が始めは『まぁまぁ』って答えられますが、『先生はあんまり好きじゃないの』って言うと、急に『私も嫌い!』ってそこでやっと自分はハノンは嫌いだと気がつく生徒さんもよくおられます。ほとんどの人は必要だからやらないといけないと思っているみたいですね。
先生も嫌いなんでやめましょう!っていうと、それだけで顔の表情がかなり変わり、本当にうれしそうにされているのをみると、今まで我慢してがんばってたんだなぁってかわいそうになります。
レッスン中にハノンをしても、1往復だけでもかなり長いのに、繰り返しまでしてくださる方おられて、必死で弾いている生徒さんには申し訳ないですが、聴いているほうはかなり退屈です。
時間だけ過ぎてしまって、音楽的に得られるものは”無”なので、時間がもったいないですね。
ハノンをしなくても、指や体の使い方をちゃんと勉強すれば、個人差はありますが指は動くようになります。機械的に動かすことが上手にできても、いい音楽をするのとは全く違い、ハノンが上手に弾けなくても曲の中の細かい部分はとてもきれいに弾くことはできます。音楽の中の細かい部分を、ハノンを弾くように機械的にカタカタと弾いても音楽にはならないということです・・・。つまらない音楽になってしまうだけです。