覚えているだろうか。
2003年、債務超過に陥り、一時国有化、経営破綻へと追い込まれた栃木県の足利銀行。
都市部中心の景気回復が伝えられる昨今だが、まだ尾を引いている。バブル崩壊からおよそ20年、その傷は未だ癒えてはいない。
足銀受け皿 地元資本参入で3者が協議へ
県や県内市町、経済団体などで組織する県緊急経済活性化県民会議(会長・福田富一知事)は15日、最終段階を迎えた足利銀行の受け皿選定に関し、「地元資本の参入に配慮した選定」など3項目を国に要望することを決めた。近く、県と県議会、経済界の代表者が集まり、資本参入の在り方について協議する。
要望書の提出先は、福田康夫首相のほか、額賀福志郎財務相、町村信孝官房長官、渡辺喜美金融担当相らで、月内にも県、県議会、同会議の三者合同で行う。
足銀受け皿への地元出資に慎重論相次ぐ
足利銀行の受け皿選定に関する国への要望を協議した十五日の県緊急経済活性化県民会議では、「地元資本の参入」について慎重な意見が相次いだ。県議会などでは県や経済団体に出資者を募る旗振り役を期待する声が出ていたが、経済団体も「個々の企業が判断する問題」などと中心になることには消極的。地元出資の必要性は感じながらも、受け皿の考え方が分からないことや破たんの経験などから具体的な動きにつながらないのが現状だ。(20071016下野新聞)