米FRBの下部組織ともいえる連銀の総裁が今のドル安に関して、政策金利を対外的に下げすぎたため、との認識を示した。
金利を下げると、通貨は弱くなるものと、オラは思っていた。だが、昨今の米金融市場は、短期的には違った動きをすることがある。FOMCが政策金利引下げを決定し、実施されることにより、一時的に、ドル高に振れるのである。これは米市場のクレジットが悪化していることを示しているが、中長期的には欧州や豪州の金利とのあいだに格差が生じるため、ドル安へと向かい始める。その上、サブプライムで揺れているから、市況はますます悪化する。まさに悪循環なのである。
12月のFOMCでは追加利下げが発表、実施されそうな雰囲気である。が、これでいいのか、アメリカ・・・。
金利差がドル安の主要因=米ダラス地区連銀総裁
2007年 11月 29日 05:22 JST
[アマリヨ(米テキサス州) 28日 ロイター] 米ダラス地区連銀のフィッシャー総裁は28日、米国の景気見通しへの不信感よりも金利差が為替相場を動かす大きな要因との考えを示した。
総裁は講演後の質疑応答で、ドル安に関する質問に応じ、現在の米国金利は他の地域と比べて低く、このことがドルを相対的に押し下げている主要因だと指摘した。
そのうえで「外国為替市場は、金利差によって大きく動いている。米国は利下げしてきている一方、欧州では金利が据え置かれていて、そのことが為替市場で価値を評価する要因になる」と語った。
そのような金利差は永遠に続かないが、現時点ではドルの価値を決める主要因になっているとも述べた。