青森から、興味深いニュースをひとつ。
ベテランの機関車運転士が人身事故報告をしたが、痕跡が全くないという話。現場は東青森−青森間というから、ほぼ街中の区間。閑静な住宅街が続く中を線路が走る区間だ。鉄道マニアが撮影などのために線路敷地内に立ち入るような場所ではない。ましてや、午後7時過ぎといえば、この時期、すでに真っ暗だ。
最終的には、運転士の見間違いとして処理されそうだが、後味引くニュースだった。
線路脇に冬の幽霊? 「人身事故」報告も列車に痕跡なし
冬の幽霊? 青森市のJR東北線東青森―青森駅間で13日夜、JR職員を悩ませる「人身事故」が発生した。
事故発生を報告したのは名古屋発札幌行き下り貨物列車(20両)の男性運転士(61)。線路脇に人影を見かけたと、同日午後7時半ごろに列車を急停止させ、直後に「人身事故が起きた」と輸送指令に連絡した。
駆けつけた青森駅員らが付近を捜索したが、いくら捜しても人の姿は見あたらず、列車に人と接触した痕跡もなかった。列車は約1時間10分後にに出発、東北線は上下5本が遅れ、約820人に影響した。
運転士はこの道約30年のベテランで、「絶対に線路脇に人がいた」と、見間違いの可能性をきっぱり否定しているという。JR東日本青森支店は「こんな事例は初めて。何が何だか分からない」と首をひねっている。