世界同時株安、金融不安の根は深い。
月末の米FOMCにおいて政策金利再利下げとの予想は折込済みであるにもかかわらず、週明けから波乱の状態が続く。
アジア株:軒並み大幅下落 上海は7.2%安
28日のアジア各国の株式市場は前週末の米市場の大幅安と同日の東京市場の反落を受け、上海市場が前週末比7.19%急落して終わるなど軒並み大幅下落となった。上海株式市場の総合指数の下げ幅は世界同時株安で過去最大を記録した22日に次ぐもの。
香港のハンセン指数も同4.25%安で取引を終了。
中国メディアによると、2月7日の春節(旧正月)に伴う大連休が近づいていることから、企業の利益確定の売り注文が相次いだ。
サブプライムローン問題に伴う米経済先行きへの懸念は強く、韓国市場は3.85%、シンガポール市場も3.75%下げた。
(上海・共同)
欧州株:アジア株の下落受け続落 米景気後退懸念強く
28日午前の欧州株式市場は米景気後退懸念によるアジア株の下落を受け続落して始まった。
英国時間午前11時15分(日本時間午後8時15分)のFT百種
株価指は、前週末比120.1ポイント安(下落率2.5%)の5748.9。フランクフルトのDAX指数も116.55ポイント安(同1.71%)の6700.19。
景気に敏感な資源株や輸出株が軟調で、鉄鋼のティッセンクルップや自動車のフォルクスワーゲン(VW)が下落。不正取引で巨額損失を出した銀行のソシエテ・ジェネラルなど金融の一角も安い。
(ロンドン共同)
NY株:一時95.03ドル安 依然、先行き懸念
【ワシントン斉藤信宏】28日のニューヨーク株式市場は、07年12月の新築住宅販売件数が前月比4.7%減と低水準に落ち込んだことなどを受けて一時続落し、ダウ工業株30種平均は前週末終値比95.03ドル安の1万2112.14ドルまで値を下げた。その後は買い戻しの動きが広がり上昇に転じた。午前10時45分現在は同22.36ドル高の1万2229.53ドルで取引されている。
米景気の先行きへの懸念は依然として強く、新築住宅販売件数の減少が不安感に拍車をかけた。ただ、減少幅は07年11月の12.6%減に比べて縮小しており、市場の評価はまちまちだった。
(以上 毎日新聞サイト)