107円台から106円台を行ったり来たりしていた為替、ドル円が108円台へ急進し、日経平均株価は一時前日比400円も上昇。
米金融市場のリスク回避性向が強まったための突然の回復である。
原因として最も顕著なものは、米小売売上高が予想に反していい数値だったことだが、そんなに安心していいものか?
本邦でバブル崩壊したときもだが、マクロの経済の動きの影響は家計を中心としたミクロにはかなり後になってから顕著になるもので、特に地方では大都市圏よりも1年以上後から効いてくる。つまり、米市場においても、家計消費などはいまだバブルのさなかにあり、これから不況が訪れる可能性があると考えるべきだろう。
したがって、オラは引き続き、ドル売りの姿勢は崩せないし、株価の回復も一時的なものと考えざるを得ない。
ミクロの不況は、マクロ不況の後からやってくるのである。