ウルトラマン第八話「怪獣無法地帯」です。
五大怪獣が登場するという、かなりのデラックス作品で、トクタサツオも夢中で観た覚えがあります。
火山噴火のために、無人島になっていた多々良島に二年半ぶりに測候所が再開されることになり、四人の先発隊員が島に向かいました。
ところが一週間たっても何の連絡もなく、さらに三日たっても連絡も応答もなかったのです。
気象庁は、島で事故が起こり四人の先発隊員の安否を心配して、科学特捜隊に調査を依頼しました。
科学特捜隊はムラマツ隊長以下全員五人で、島にジェットビートルで向かいました。
その頃多々良島では怪獣の咆哮が聞こえていました。 そしてそこでは、レッドキングとチャンドラーが闘っていたのです。
チャンドラーは腹部から血を流していて、レッドキングの方が優勢です。
さらにレッドキングがチャンドラーに飛び掛ろうとしたその時、チャンドラーは大きな翼をはばたかせて、暴風を起こします。 さすがのレッドキングも吹っ飛んでしまいました。 今度はチャンドラーが襲いかかろうとしますが、レッドキングはキック攻撃をかけます。
チャンドラーがひるむところを、レッドキングが組み付いて、二匹は取っ組み合います。 レッドキングはチャンドラーの片方の翼を掴み、振り回しますが、チャンドラーはレッドキングの片腕に咬みつき、今度はレッドキングが流血です。
だがレッドキングはさらにチャンドラーの片方の翼を攻撃してついに片方の翼をもぎ取ってしまいました。 チャンドラーは悲鳴を上げますが、そこへレッドキングは岩石を投げつけ追い打ちを掛けます。
そしてチャンドラーはどこかへ逃げていきました。
そこへ土が盛り上がり、また別の怪獣が地中から顔を出しました。 地底怪獣マグラです。
ただしレッドキングが咆哮すると、マグラはすぐにまた地中へ潜ってしまいました。
そこへ科学特捜隊のビートルが到着しました。 「シェ〜」と叫ぶイデ。
アラシはレッドキングへの攻撃を主張しましたが、ムラマツ隊長は止めました。
攻撃してもし暴れられたりしたら、大変である。 科学特捜隊の任務は四人の測候所員の救出が先で、怪獣退治はそれからでいいというのでした。 アラシもイデもムラマツ隊長のいうことに納得しました。
ビートルは測候所の近くに着陸して、科学特捜隊が中に入りました。 が中はもうメチャクチャに荒らされていて、もちろん誰もいませんでした。
ムラマツ隊長はここで二手に分けました。
アラシ、イデ、フジの三隊員は西のジャングル地帯を、ムラマツとハヤタは東の溶岩地帯を捜索することになりました。
ジャングル地帯へ向かった、アラシ、イデ、フジの三人はそこで、川田所員の服を発見しましたが、それはズタズタに切り裂かれていました。 まるで何かに襲われたようです。
そこへ何と植物が襲ってきました。 まずフジ隊員が巻きつかれ、イデも掴まります。
この植物はスフランといい、吸血植物だったのです。 そして川田所員もこれに倒されたのでしょう。
アラシ隊員がスパイダーでこの植物を焼ききり、二人を救出しました。
また溶岩地帯では、先ほどちらりと姿を見せたマグラが現れて、ムラマツ隊長とハヤタの行く手を阻みました。 二人はナパーム弾を投げつけて、マグラを倒しましたが、ハヤタがマグラの尻尾で跳ね飛ばされて、崖下へ落ちてしまいました。
またジャングル地帯の三人はここでまた奇妙な1メートルほどの怪獣に遭遇していました。
最初は警戒、攻撃した三人でしたが、アラシはあの怪獣は松井所員のいる所を知っているのではないかと思い、後を追います。 半信半疑ながら、イデとフジの二人もついてきました。
そして岩場に松井所員はいたのでした。
松井所員の話によると、 「地震活動と火山の噴火がこの島の自然を狂わせてしまった」というのでした。
そして島について一時間もしないうちに、測候所が怪獣達に襲われたということでした。 連絡することすら不可能であったのです。
また他の先発隊のメンバーもみんな命を落としてしまったのです。
松井所員を助けたのは、このちびっこ怪獣ピグモンでした。
彼は科学特捜隊員を導いてくれただけでなく、食料や水を運んでくれたのでした。
ところがそこへ、あのレッドキングが現れました。
レッドキングは岩を投げたりして大暴れです。
そのためにピグモンが岩に打たれて、倒されてしまいました。
アラシはムラマツ隊長に救援を要請することをイデに言いました。 イデはSOS信号弾を打ち上げます。
ムラマツ隊長はハヤタを介抱していましたが、ハヤタは自分は大丈夫ですと言い、隊長は救援に向かいました。
ハヤタはウルトラマンに変身。 岩場に向かいました。
現場に到着したウルトラマンは、レッドキングにとび蹴りを喰らわせます。
その攻撃にレッドキングは驚き、怒り狂い飛び掛ってきますが、それもかわされました。
大岩石を持ち上げます。 ウルトラマンはスペシウム光線でこの大岩石を破壊、レッドキングは足元に岩を落として痛がりました。 続いてネックハンギング、飛行機投げと攻め続け、レッドキングはだんだん弱ってきました。
止めは首投げで、レッドキングを叩きつけました。
さすがのレッドキングも倒されて、ここに事件は解決しました。
レッドキングは最強の怪獣ということでしたが、意外に弱かったですね・・・。
ウルトラマンのカラータイマーは青のままであったし、見せ場すら作れなかった。
それからこの事件はたった一日、いや半日の出来事だったのです。
といいつつやはりこの「怪獣無法地帯」は傑作の一つでしょう。
脚本 金城哲夫 上原正三 特殊技術 的場徹 監督 円谷一 撮影(本編)内海正治 (特撮)佐川和夫
ゲスト 松本朝夫
怪獣については、また別の機会にお書き致します。 ちょっと長くなりましたので。
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