スイスを旅行した時の事です。
ツェルマットの次にスネガ展望台に向かいました。
そこからはマッターホルンが山裾から立ち上がる最も端正な全姿が一番美しく見えると言われます。
展望台に着いたとたん思わず溜息がでました。
そこには裾野から見事なピラミット型を描いた雄大で気高い姿がありました。
---裾野は山を引き立てますね〜 人間にとっていかに洋服 が大切か、妙に感じ入りました---
少しハイキングをして、逆さマッターホルンにもため息を。
午後はマッターホルン(4478メートル)の間近にあるゴルナーグラート展望台(3089メートル)へ登山鉄道で行きました。
眼前にモンテローザ(4634メートル)等の4000メートル級の名峰や、うねり落ちる雄大なゴルナー氷河があり、正にアルプスの真っ只中に居るのを実感しました。
展望台に着いたとたん、首に酒樽を下げたセントバーナード犬の姿が目に入りました。
これは救助犬に違いないと即断し、私は現地で彼に是非会いたいと思っていましたので、空かさず一緒に写真に納まろうとしたところ、飼い主に「ノー」と言われました。
彼はモデルでした。
こんな素晴らしいアルプスの自然の前でお金儲けをしなくても、と少々不快に感じましたが、彼と一緒の写真がどうしても欲しくて申し込みました。
写真は、マッターホルンを背にセントバーナード犬の両側に旅男さんと私、さすがにポジションが抜群です。
犬は笑顔ではありませんが我々が実に嬉しそうな表情をしています。
何故か日本とスイスの国旗を持たされました。
セントバーナードは2匹いて、もう1匹の方はデレーと横になり、撫でても声をかけても無反応で、何の意欲も湧かないと言う有様でした。
モデル犬のほうもご主人の命令に従いたくない様で、細くて華奢な感じの御主人は、ドッグフードを蒔いたり、ビクともしないモデルを懸命に引っ張ったりして、大変そうでした。
彼らはアルプスの救助犬の装いでしたので、人命救助をしてくれる犬と、私としては尊敬の念を持って接したつもりでしたが、ややがっかりしました。
でも、彼らはごく普通に育てられたワンチャンですからね、当然でした。
セントバーナード犬は大きかった。
私より彼のほうが頭が大きいのですよ。
頭はあちらの方が良い ? のかしら !