現在のところ、荒廃する農山村を現在住んでいる人たちだけでは守れなくなってきていることは、周知のことだと思います。けれども、先の見えない農山村に都会で働く人々が稼ぎ出したお金をこれ以上掛けないで欲しいというご意見も少なからずあり、双方の人達が納得する方法は無いものかと考えたのですが、これが良いのではないかと思いついたことがあります。そしてそれは今世界的な問題となっている地球温暖化対策にもなり、成果を上げれば世界に横展開できるものです。
以前ラフランスさんと言う方からから頂いたコメントの中にありました「スイッチグラス」の栽培です。
現在世界は地球温暖化対策としてバイオエタノールに着目し、アメリカではとうもろこしを使い05年 1,621万kリットル、ブラジルではサトウキビで1,607万kリットル、中国では380万kリットル、これに対して日本では30kリットル(万kリットルではありません)。今年3月に日本でもバイオエタノール入りのガソリンを売り出したようですが、バイオエタノールは輸入品を使ったそうです。どうしてこんなことになるのでしょうか。世界に誇る技術立国日本での話です。エネルギー自給率4%の日本。不思議なことです。
信毎の記事では、バイオエタノール生産のための農地の活用を経済産業省では農業の振興につながる恐れがあるとして警戒していると言うようなことが書いてありましたが、これは、日米安全保障条約下でアメリカの農産物輸入にブレーキがかかってはいけないという事かもしれません(調べたのですがわかりませんでした、知っている方がいらっしゃいましたら教えてくだされば幸いです)。また研究が進まない原因の一つとして、いくつかの省庁で取り組んでいるため、ここの設備は何省、ここから先の設備は何省、と言うようなことをしていると言うのです。
日本でも早くこれを国家計画として取り組むべきだと思います。日米安全保障条約があっても、「スイッチグラス」なら食料にはなりませんので、もし何らかの規制があったとしてもこれにひっかからないと思います。調べたところでは、この草は高原で自生するほど強く、砂漠の緑化にも役立つ草と言うことで今後のバイオエタノールの主力に出切る草かもしれません。
研究栽培用地は、荒廃した農山林がいくらでもあり、研究要員はイラクなどに派遣された自衛隊員に戻ってきてもらえばすむことですし、設備は基本的にアルコールを作る設備ですから軍事設備を作るよりはるかに安くてすむと思いますし、こう言うことのお金を使うなら都市の人たちも反対はしないでしょう。
研究の結果、採算が取れるほどになったら、本来の所有者である農家の方々に土地を返して生産していただく。都市に出て行った人たちでもバイオエタノールが欲しい人は、土日に帰ってきて栽培を手伝ってもらい、その見返りにバイオエタノールを貰う。一昔前だったら、お米や野菜が手に入りづらかった頃、田舎の農作業を手伝い、帰りにお米や農産物を貰って帰ったのと同じことになるわけです。
十分採算があうということになれば、田舎に戻ってくる人も多くなると思いますし、田舎に来てくれる人も多くなるでしょう。
こういうことでアメリカを刺激しないで、農村を活性化させながら、日本の食糧事情をどうするかじっくり考えていき、アメリカが自国で生産する農産物を輸出できなくなる時期がきたら、日米安全保障条約がまだ解消されない状況であっても、日本の食料生産力を今より向上させておく準備期間にするということも出来ると思います。
ラフランスさんのコメントご紹介のページバイオエタノール、スイッチグラスについて説明しているページ