私、ガンジガラメなの。
動けないのよ。
誰か助けに来て！


新居と植木の間の隙間が好きなの。
ここで寛ぐと落ち着くのよ。

でも、ちょっと植木の周りを回ったら鎖が短くなってしまったの。
戻そうとしてもっと回ったら動けなくなったわ。

どっちに回ればいいのかわからなくなったの。
　
--頭が良いはずの私としたことがなんということでしょう--

余りにもしょっちゅうやるので新居の場所が変わったの。
隙間が無くなったわ。

もうドジないですむでしょう、良かった。

新居　素敵　！

でも入ってみるのが怖いの。
新しい物に挑戦するには勇気がいるわ。

戸惑っていたら、奥様がお菓子を小屋の奥に置くの。
「小屋に入って食べなさい。」って。

私、一瞬ためらって突入。
入るや否や飛び出したわ。
もちろんお菓子はゲットよ。

一度小屋に私の臭いがついたら安心。
何度かお菓子を取りに入って慣れたの。

とうとうきちんと入ってみたわ。


ちょっと狭いかしら。
広めの旧居の方が良かった気もするの。

でも贅沢も言えないし。
色彩的にも私と同系色の茶で、マッチしているし。

まあまあだわ。
ルビーは感謝なの。

私の3番目の新居ができたの。
まあまあかしら。

1番目の家がすばらしかったわ。
天然木でしっかりと作られた大きな小屋だったの。
見栄えも良く、かじりごたえがあったの。

2番目はちょっと小さくなって、お値段も下がったようだわ。
めったに小屋に入らないし、大き過ぎてもったいない、ですって。

3番目が本日完成の家なの。

長男さんがススっと組み立ててくださったわ。
彼ね、器用なのよ、こういう時は便利なの。
喜んでするわ。

外観はまあまあね。
でも、ちょっと小さくないかしら。
中型犬用よ。

お値段もさらに安いらしいの。

私、不安だわ。
私の立場を暗示しているように思えるの。

私ってそれぐらいの存在かしら---

アア、また悩むわ。

写真の私、「早くOKって言って」、そう叫んでいるの。

長男さんがまた私にいたずらをするわ。
頭と手にお豆をのせて待たせるの。

長男さんは待たないと怖いわ。
私、きちんと待っているでしょう。

でも、内心ちょっと不満よ。
こんな豆のために〜哀れな顔をして。

私プライドが高く頭が良いの。
犬種がゴールデンで、名前がルビーよ。
　　　
--ちょっと名前負けしているかもしれないけれど--

今日は、誇り高い私に相応しくない姿をお見せしてしまったわ。

〜生きている者一面のみに非ず〜ですものね、いいの。

いずれ誇り高い私をお見せするわ。

私、置いてゆかれるなって感じると抱きついちゃうの。
決してはなれるもんか、私も行くわって。

ご主人様達がちょっとお買い物をされる時、銀行に御用がある時に待たされるの。

心配でたまらないわ。
　　---このまま、迎えに来てもらえないかもしれない---
　　---こんなところに繋がれて大丈夫かしら---


ご主人様達は「どうしようもないわね〜」
ってすごく迷惑そうなの。

でも、もうあきらめているわ。
止めさせる事はできない、って。

ウッフフフ。　
私の勝ちなの。

ああ、私、悪い犬かしら。

今日はガイとたわむれたの。

公園で春のような良き日を味わっていたわ。

青空・小鳥・桜
なんと穏やかな日よ

って、まるで詩人になった気分で満足していたの。


ビーグルがやってきて、私の周りをグルグル回ったりして、私に夢中よ。

でも、とてもちいちゃなガイだったわ。
私としては、セントバーナード位のビッグなガイがよかったの。
（私、小さいので大きい犬に憧れてしまうわ）

無視もできないでしょう。
見合って挨拶をしたの。

熱い目でみつめる彼。
感情の高鳴りを覚える私。

ああ、久しぶりに恋の春を感じさせてくれるいい日だったわ　！

3、4羽の小鳥が川津桜の花をついばんでいたの。

あっちの枝へ行ったり、こっちの木へ来たり、

まるで、春だ！春だ！ってさえずっているよう、

とてもうれしそうに飛び回っていたの。　

〜　たしかに今日はまさしく春だったわ　〜


逆さになって啄ばんでいる小鳥もいたの。
その姿がとても可愛らしかったわ。

セッセと忙しそうについばむの。
沢山あるので急がなくても横取りされないのに。
でも、忙しそうな所がとても愛くるしいわ。

我が家には来ない小鳥だったの。
とてもスマートで、緑がかったきれいな色の素敵な鳥だったわ。

何という鳥なのかしら？
ご存知の方は教えてくださいな。

河津桜を散歩コースにある公園に見に行ってきたの。
奥様がコミュニティペーパーで知ったのよ。

私、早咲きの河津桜のトンネルを一度見に行ってみたかったの。
でも、伊豆でしょう、ちょっと遠くて。

こんなに近くで見られるなんて、素敵だわ。
10本ほどかしら、ちょっと盛りが過ぎて葉が出かけていたの。
まだまだ観賞には耐えたわ。

濃く咲くところが好きなの。
寒さに勝って春を知らせてくれているようだわ。

河津桜は寒緋桜と早咲き大島桜の自然交配だそうなの。
だから色濃く咲けるのね。
いいわ〜

雪が降ったの　！

周りが真白くなったわ。
いいわ〜、うっとりするわ。
美しい世界に変身よ。

私、色盲っぽいけれど雪はわかるの。
雪が大好きなのよ。


シュクラメンにとっては受難よ。
でも、さすがガーデニング用の品種ね。
雪に埋もれながらしっかりと咲いていたわ。

シンビジュームもびくともしなっかったの。

私、顔負けよ。毛皮のコートが恥ずかしいわ。

シュクラメンは夜に備えカバーをしてもらったの。
シンビは玄関に入れられたわ。

私もお玄関のピロティーに避難なの。

満足だわ。
お花だけ優しくされたら、不公平でしょう。
これなら強力な尻尾で「エイ」ってやってしまえ、なんて考えないわ。

きれいなお花って思えるの。

私、お散歩中に人間と目が会うと飛びついてしまうの。
全然知らない人にでも。
「可愛い犬ね」って言われているように感じるのよ。

アイコンタクトが大好きなの。

犬には余り関心がないわ。
良く尻尾を振られるけれどほとんど無視なの。

なでてくれるわけではないでしょう。
美味しい物をくれるわけでもないでしょう。
いっしょに遊んでも人間の方が楽しいの。

私ちょっと変犬なのかしら。

だからいつまでも一人なのかしら。

ああ、ブルーの日々が続く--
春よ、はやく来て　！