ステージの演出はカメラマンの基本に似ています。カメラマンの基本とは一つのシーンを撮影する時に必ず3種類のカットを撮る事です。ロング、ミドル、アップです。ショーの演出もまずはそのナンバー(曲)がこの3種類のカットで見せる事が出来るかを考えます。
Remember the Dreamの場合、カメラ1は私が手持ちで主にキャストのアップを撮り続け、カメラ2は三脚固定でミドル、カメラ3はワイドコンバージョンレンズを装着し、三脚固定でロングを撮りました。これで3つのサイズの「絵」が撮れる訳ですが、ショーの演出を考える時は「何所」でカメラを「何故」切り替えるかが「見える」事が私にとっては重要なポイントになります。
例えばそのナンバーに「流れ」や「変化」、「主役」や「見せ場」がなければロングのカメラからアップのカメラに切り替える理由がないので、タイミングも見つからないでしょう。
カメラが切り替わる瞬間はゲストが視線を変える瞬間と一致しているのが理想です。
演出は3カメ(3つの絵)で考えるというのが私にとっての基本ですが、(ジャパンカップは斜め上から見られるので4カメ)最初は2カメ(ロングとミドル)だけでもいいでしょう。これも不思議な事にカメラマン同様、最初はアップを撮るのが難しいものです。
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