青ヶ島、御蔵島、八丈島を5泊6日で駆け回ってきたのですが、長野県南信州と比べると観光資源が全く違うので単純に比較できないのですが、町の美化にしてもそこに住む人たちの活性化にしても、資源を大事にするということにしても、行政が音頭を取って住民と力を合わせているということでした。
帰ってきていない間の情報を調べてみたのですが、長野日報と言う伊那市の新聞に、長野県が発表した長野県の昨年の観光地情報が載っていて、私の住んでいる南信州については、観光客数で県下10圏域の中で下から2位。消費額では下から3位。昨年開通した三遠南信道の影響はどうなっているんだと、長野県の資料を見ましたところ、天龍峡、天龍川船下りなどは昨年比若干上昇していましたので、この不況下全体として観光客数、消費額とも下がっている中では貢献したものと思います。
しかしながら、その月々の推移を見てみますと、開通した4月以降5ヶ月は前年比で上回っているもののその後は昨年並みと言う状況です。今年以降三遠南信道の効果がどうなるか心配なところです。以前の報道では効果は3年ぐらいは持つということでしたが危ないものです。今後どうすればこの道路が有効に活かせられるかと言うことをよくよく考えないと無駄なものになってしまう可能性もあります。
また、この資料では「地方事務所別、観光地類型別利用者数及び観光消費額」についても分析してありまして、観光客の約50%は高原・湖沼、25%は旧所名跡、20%は温泉と言うことになっています。南信州にはたくさんの高原と数は少ないですが湖沼もありますから、これらの有効利用を見直してみる必要があると思います。今私に目がつくのは天龍峡活性化ばかりです。この天龍峡にしても散策道路が青ヶ島や御蔵島、八丈島に比べ貧弱です。洪水時の対策は必要ですが、天龍峡十勝といいながら全部を見ることができないですし、もみじ橋下流は橋から眺めるだけです。1時間もあれば回ってしまいますから、せめて2時間から3時間のコースを作り、りんご農園の風景を楽しめれるコースもあるにはあるのですから、船下りをあわせて最低1泊2日、じっくり見たい人には2泊3日のコースを作っておかないと誘客力は出ないと思います。
さらに長期滞在型として、高森の蘭ミュージアムのある高原や、松川高原、沢城湖周辺の高原、下条村の梨作り蕎麦作りの高原、阿南町のたくさんある関氏城跡めぐり、平谷の高嶺山とその周辺、売木村と根羽村にかかる茶臼山高原一帯。根羽村の歴史豊かなお祭りの数々。それに南木曽や妻籠。これらは私達南信州の住民が何度行ってもまた行きたくなるところですから、都会の人たちにはリピーターになって来てくれる所ばかりではないかと思うのです。
それに宣伝ですが、青ヶ島にしても御蔵島にしても住民の皆さんがブログで日々の生活を発信していて、一度は行ってみたいなと思わせます。御蔵島観光協会のホームページは良くできていて読んだら行ってみたくなります。飯田市のホームページも以前に比べるとだいぶ充実してきました。これらのホームページを南信州の多くの人たちが自分の興味に合わせたブログを作りそのブログを通じて、せっかく税金で作った市町村や観光協会のホームページを宣伝してくれたら、それこそ露出度は上がり、集客効果も一層出てくるものと思います。
なお、この資料PDF版ですが、エクセルで作ったものだと思いますので、ファイルをダウンロード出来るようにしてあれば、関係者がピボットテーブルやピボットグラフでより詳細に自分たちの関係するところを分析できてどのような手を打てばよいのかまでも洗い出してくれるのですが探してみます。すでに行政や観光協会などにはデータが送られているかもしれませんが。とにかくデーターに基づいて分析し戦略や戦術を立てないと効果は上がりませんのでこの長野県の資料は価値があると思います。
長野日報HP長野県資料「平成20年観光地利用者統計調査結果」