直接来局の方、あるいは電話のお問合せで、漢方薬販売をお断りした事例集

2006年 02月 15日 の記事 (1件)


アガリクスは健康食品とは言え、日本全国広しといえども、このアガリクスを販売しない薬局というのも、滅多に無いのじゃないかと思われる。

ところが、自慢じゃないが当方ではアガリクスを5年以上前から置いてないし、どんなに依頼されようが断固としてお断りし続けて来た。

ものすごいブームの到来で、毎日複数のお問い合わせが続いた時期が長かったものだが、頑固にお断りし続けてきた。

幸か不幸か、小生の予感は当たって、出版社の体験談捏造事件による逮捕騒動から、こんどは発がん性問題の勃発である。

アガリクスブームに乗らないで、本当によかったと安堵の胸を撫で下ろしている。

第一、7年前くらいだったかS大学のM農学博士が派手に宣伝したバイブル本を信用された一般消費者の方々の要求に負けて、当時、依頼されるがままに各一流メーカーと思われるところから取り寄せては販売した時期があったのである。

ところが、皆さんあれだけ熱望して購入されながら、不思議と帰り客が無い。

これはダメだと思い、その後はどんな依頼があろうとも、当方の信用にもかかわることゆえ、仕入れと販売をすべて、頑固にお断りし続けることとなった。

そうこうするうちに、アガリクスを派手に宣伝されていたM教授が胃癌でお亡くなりになったという記事を当時の『週刊新潮』で見つけたものである。

こういう事実がありながらも、アガリクスブームにはますます火がついて、お問い合わせや取り寄せの依頼は、一時は殺到したことがあるくらいだが、相変わらず頑固にお断りし続けた。

一流と思われる漢方メーカーさえアガリクス・ビジネスに参入して当方に強い売り込みに来たが、ケンモホロロにお断りし、悪態をついたくらいであった。

一流の漢方メーカーさんが泣きますよ、といった皮肉な発言もしたものだったが、常にアガリクス嫌いの小生は、変人扱いされるし、一般消費者の方々には、アガリクスも置かない薬局なんてという、やや軽蔑的な言動を受けることさえ稀ではなかったのだ。

だが、ここに至ってトウヘンボクのヒゲ薬剤師の面目が保てたというものである。

過熱気味の健康食品ブームに伴って、こういう問題の繰り返しのようだが、まだまだ懲りずに、手を変え品を変え、第二第三のアガリクスが登場することは、ほぼ間違いないだろう。

くわばら、クワバラ

参考記事:アガリクス問題
2006 02/15 20:04:41 | 必ずお断りするべき御相談事例
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