漢方と漢方薬の将来のために
直接来局の方、あるいは電話のお問合せで、漢方薬販売をお断りした事例集
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間違いだらけの漢方と漢方薬漢方とは中国から伝来した医術や薬術であり、漢方薬は漢方で用いる草根木皮や動物類を原料とした医薬(治療薬)である。

漢方薬を有効に利用するにしても、西洋医学的な諸検査に基づく正しい診断、および標準治療などを受けずに、安易に漢方療法に走るのは、ちょっと考えものです。
重大な疾患が基礎にある場合、発見が遅れたために、あとで後悔することにならないとも限らないからです。
東洋医学と西洋医学は、医薬・薬学大系がまったく異質であるとはいっても、高度に発達した西洋医学を無視することは間違っていると思います。

但し、諸検査および諸治療によっても、西洋医学治療では限界を感じるというときにこそ、中医学と漢方医学を合体させた「中医漢方薬学」が本領を発揮する場でもあります!

ともあれ、漢方専門薬局を経営しながら、多くの患者さんのご相談を受けながら、販売を手控えるケースが大変多い理由を、具体的な事例を見ながら検討する目的で開設したブログというわけです。:
 

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 最近は顔が見えないことをよいことにして、若い男性の意味不明な問い合わせ電話が急に増えている。

 おそらくネットばかり見て運動不足気味の連中が、からかい半分に電話をかけてくるのだろうが、電話で答えるべき内容でもないし、貴重な時間を奪われてまで、暇人の相手をしている余裕は無い。

 だから受付嬢も早々に切り上げようとすると、なんとなんと見ず知らずの縁もゆかりも無い見知らぬ電話の主が発する言葉は「お客に対して失礼ではないかっ!」と来るっ。

 そのような無礼者に二度と電話をかけさせないために電話をかわってケンモホロロに叱り付けるに限るが、そうも行かないので歯軋りしながら・・・やっぱり結局はケンモホロロに言ってしまっているっ(苦笑。
漢方と漢方薬の質疑応答集H20年3月10日のブログより

 今日はたまたまだろうか、ご高齢者を持つご家族からのお問い合わせが、電話や直接のご訪問により、しかも同じ時間帯に続いた。
 偶然とはいえ、ご高齢者人口が増え続ける我が国の現状では、当然あり得ることであろう。

 しかしながら、常連さんやお馴染みさんのご家族でもない限りは、まったく初めてのお問い合わせでは、残念ながらすべてお断りせざるを得ない事情がある。
 その理由は、お馴染みさんや常連さんこそよくご存知のことで、この繊細・綿密な弁証論治の方法では、神業的な名人芸を施すわけではないので、ご自身がみずから望んで積極的に行動できる状況ではないご高齢者にはとても馴染まないのである。

 同様に子供さんの場合でも、お馴染みさんや常連さんのご家族でもない限りは、お断りするケースが多いのも同じ理由からである。

 みずからの御意思で積極的に望まれて直接来られる気概のある成人男女だけを漢方相談の対象とさせて頂いているので、初めてのご高齢者や初めての子供さんは、お断りせざるを得ないのがここ数十年年の村田漢方堂薬局の実情である。

 ご自身が村田漢方堂薬局の漢方に賭けてみようという強い意志表示が出来る成人男女でなければ、その後のヒゲジジイ特有の臨機応変の配合変化に即応できないことが歴然としているからである。

 ご高齢者や子供さんや、あるいはご家族に強く奨められてシブシブ利用されるような服用者ご本人の自覚と知恵を発揮してもらえない場合は、付き添いのご家族が、こちらの流儀をある程度知っておいてもらうことが必須となるが、これは常連さんやお馴染みさんのご家族でなければ不可能であることは目に見えている。
 
 中途半端な漢方販売を行って、後々遺恨が残るようなことはしなくないし、気心も知れないご家族を巻き込んでの板ばさみにも会いたくない。それだけ自分の身の丈に合った仕事以外には手を出さない方針に徹しているが、よくぞこれほど徹底した長年の方針を墨守して経営が成り立つものだと、我ながら不思議である。
 みずからの熱意と真摯さで、ヒゲジジイの繊細な弁証論治の漢方に賭けてくれる奇特な人達が絶えないお陰である。

 かくのごとく本日のお問い合わせも、上記の理由からお断りさせて頂いたのだが、店頭に訪れた同年代の男性は、事情と説明に不本意ながらも納得されて大人しく引き下がられた。
 ところが、同じ時間帯に電話で問い合わせられた女性っの場合は、こちらの言っている意味が分らない!とばかりに強く食い下がられるのである。
 ネットで当方のHPを見たという割には何も読まれてない証拠であろう。

 こちらの言う意味が理解できないようでは、ナオサラごめんだな〜と内心困っていたら、話の途中で一方的にバシャリと電話を切られた。
 このような失礼な電話の切り方は男性ではお目にかかったことがないが、親を心配するお気持ちは十分に理解できるものの、やはりお断りすべき相手であったと安堵の胸を撫で下ろすのであった。
 お電話でのかなりお気楽なお問合せである。
 一般の風邪薬の価格と漢方薬の風邪薬は同じくらいのもので、実際にそれほど高価なものではない。価格的にはあまり変わらないのではないかと思うが、その時期に応じた適切な処方を選ぶのはそうそう簡単とも言い切れない。
 だから、わが薬局に限っては常連さんやお馴染みさん以外は、お気楽やお気軽なお問合せに関しては、たとえ単なる風邪であっても丁重にお断りしている。
 一般の治療方法ではうまくゆかず、漢方でなければならない尤もな理由がない限りは、新しい人の漢方相談にはそれほど慎重である。
 第一、最初からお気軽なのやお気楽なのが性に合わないのだからどうしようもない。
 死ぬまでこの頑固は押し通すことだろう、多分。

 たとえ大した病気ではなくとも、もっと真剣な態度と真面目な雰囲気で漢方治療を望んで来られる人は多いのだから・・・初対面の場合はそのくらいのポーズをするのがマナーというものである
 月の中ごろだからか店頭のほうはヒマな分、余計な電話が際立って多い。
 最初は、病気の御本人の代理のお問合せで、しょっぱなから当方の受け付けの女性薬剤師の応対が不遜であると噛み付く中年女性のアリガタ迷惑な説教にうんざりしているところへ、次の電話は関東の某漢方専門の薬局で購入した漢方薬と同じものがあったら売って欲しいと若い女性の声である。
 もちろんお断りである。どういう経緯で購入されたか不明であるが、他所様で調子が良い?ものまで横取りする気は毛頭ない。
 そこでは適切な漢方薬を提供してもらえなかったので、御相談を移りたいという尤もな理由があるわけでもないのに、最初に購入された薬局さんに失礼ではないだろうか。
 小生は、こういう不義理を平然と行う社会風潮には付いていけない。その漢方薬で調子が良いのなら、やはり最初に購入された薬局で購入し続けて欲しいと思う。
 逆の場合でもそう思うから・・・それが人情というだけの問題でなく、今後の変化があったときに対処するにも、最初にピントのあった漢方薬を提供してくれた薬局さんにご相談されるのが能率的でもあるので御本人のためにも有利なはずである。
 夕方、慌しかった月曜日の仕事も一段落して、ようやく遅い昼食を終えたと思った矢先、ちょっと煮え切らない直接来局の若者に、迷うなら止めときなさいと説得中に、またまた意味不明な電話。

 ネットで調べたんですが、メシマコブの菌子体が云々との男性の声。
 すかさず女性薬剤師がキノコは子実体と菌子体があるのは当然ですが、それがどうかされましか?
 という返事に、じゃ〜〜もういいです、という返事で奇妙な電話は終わった。

 こういうのを仕事のお邪魔虫というのである。
 これもお電話でのお問合せである。
 中国から買って来た薬(漢方薬かどうかは不明)の説明書が中国語で書かれているので読めない、だから翻訳して欲しいという依頼である。
 もちろん、懇ろにお断りする。そこまでの余分な労力を必要とするサービスをするいわれはないし、第一、危険が伴う問題でもあり得る。
 日本の厚生労働省が認可した医薬品ではなく、海外で購入された医薬品に、どんな問題が隠れているか分かったものではない。

 以前も、肥満用に一時ネット上でブームになっていた天天素のこともある。中国関連の薬や健康食品には、これら天天素被害に限らず、しばしば問題になることが多いので、くわばらくわばらである。

 県の薬務課や保健所で相談して欲しいといって電話を終わる。
 アトピー性皮膚炎は得意分野のはずだが・・・、母親に連れらて直接来局された御相談。
 漢方薬が飲めますか、という当方からの基礎的(笑)質問に、そんなに苦いですか?と母親。
 美味しくはありませんよ。第一飲めないことにはお話にならないし、それを最初から躊躇されるようではとっても漢方薬は続かないでしょう。見たところ大してひどいようには見えないが・・・と問えば、ステロイドは一切使用せず、病院にも行っていないと言われる。

 それじゃ〜〜ということで、信頼できそうな皮膚科を御紹介してお帰り頂くこととなった。
 ややずるいように思われるかもしれないが、美味しくもない漢方薬を服用する自信もないまま来られたのでは、弁証論治の適切な漢方薬をアドバイスするには邪念が入り過ぎて専念できない。
 こういう場合に決まって飲める飲めないの問題で、将来時間を奪われ続け兼ねないのである。三十数年の経験知は、それを避けよと命令する。

 もっともっと重症のアトピー性皮膚炎で自費の漢方薬に救いを求め、遠近入り混じりで来局される人は後を絶たないのである。
 若い頃なら腕が悪いのを棚に上げて、「よくぞお出でなさいました!」の体力と気力があったものだが、貴重な時間の浪費を避けよともう一人の自分が命令するのだから止むを得ない。

 第一、服用に自信のない子供さんを連れて来られても、当方には説得したり、宥めすかしたりのエネルギーが無いのである。それを若い頃のように薬の相談以外のこのような服用できるかどうかの問題に説得の時間を費やした挙句、保険はききますか?、と来られた場合には絶句する以外に何も言え無くなるだろう。
 土曜日は半ドンであるから忙しい。終末近くの昨日金曜日から入ってくる遠方の新人さんたちからの通信メールや電話も集中し、二泊三日で直接来局されて以後の微調整に余念がない。
 このために追加補充や微調整の漢方薬類を発送するのに追われるのが金曜日や土曜日の半ドンである。
 そこへ土曜日しか通えない近県や近隣の新人さんや常連さんも直接来局される。

 そのような忙しい土曜日に限って、歯切れの悪いのんびりしたお問合せの電話が入る。
「ホームページを見たのですが、漢方相談に乗ってもらえますか?」という若い男性の声。
「一度は直接来局されないことには応じることはできませんが、どのようなご病気ですか?・・・、お住まいはどちらからですか?」
 という応対に出た女性薬剤師に対し、
「遠方だからとても行くことはできないから、電話相談にしてもらえませんか?」
「当方のHPを御覧になったのでしたら、トップページにもしっかり書いていますように、一度も来局されない人には、漢方薬をお出しすることは出来ません。そちらの地元の通えるところでお求め下さい。」
 といういつものワンパターンのお返事だが、こちらから提出する質問の病名を言うでもなく、遠方というご住所を述べるでもなく、のらりくらりとやられるので、土曜日という貴重な時間をお気軽な電話で浪費したくないので、申し訳ないが荷造りで忙しいので、この辺で宜しいでしょうか、という逃げ口上で、ようやく電話を終わる。
 
 このような応対を延々数十年も繰り返しているのである。ましてや本当に当方のHPを御覧になっているなら、まったく初めての人に電話相談だけで漢方薬を販売するような無謀なことはしないと理解されているはずである。

 それでも敢えて電話相談を申し込むということは、まともにHPのトップページの一部すら読まれていない証拠か、あるいは、看板に偽りがあるのではないかと遊び半分にカマをかけているかのいずれかであろう。
 本日も相変わらずお気軽なお電話のお問合せにお断りせざるを得ない内容ばかりが続いている。
 「お宅の漢方薬は保険がききますか?」という相変わらずピンとはずれのお問合せに、電話の応対に出る女性薬剤師は、些かウンザリ加減の様子が見て取れる。
 同様なお問合せが毎月何本かかることだろう。

 ところが、世の中、逆のケースも些か多く、あまり大きい声では言えないのだが、毎月必ずといっていいほど新しく来局される人の中には、
 「病院では漢方薬が出されたが、一向に効かなかった。病院でも漢方薬を出すくらいだから、きっと専門のところなら、もっと効く漢方薬があるかもしれないと思ってやって来ました」
 とおしゃる奇特な方達がおられるのである。
 意外に当方の地元ではこのような発想のもとに来局される人が多く、だからややトウヘンボクな薬剤師の経営する我が薬局も何とか潰れずに生き残れているのである。

 但し、誤解のないように言っておけば、保険漢方では適用されない特殊な漢方処方も医薬品として意外に沢山の種類があり、また牛黄や麝香などの高貴薬類は、一切保険がきかないのである。
 当方のような漢方専門薬局で販売している漢方薬は、保険漢方として採用されていない、特殊な漢方製剤が豊富に揃っているということだ。

 それらの特長を活かせる奇特な方たちが、常に安定して来局され、真の漢方の実力を信頼される常連さんたちによって存続出来るのである。

 仄聞するところによると、一部の同業者間では昨今盛んに宣伝される医療用漢方に脅威を感じて、喧々諤々の議論もなされているらしい。
 医療用と共通した漢方処方しか販売されない規模であれば、確かに死活問題として議論される理由も理解できる。
 
 また、明治維新以後、市井で営々と漢方薬の伝統を保守し続けてきたのも、多くの薬剤師や薬種商の人々であって、医師の数はほんの一握りに過ぎなかった。

 現代漢方は、昨今テレビ宣伝が盛んな勢いに乗じて、完全に医師の手に移っていこうとしているかのようだが、どうしてどうして、保険適用されない多種類の漢方製剤や、高貴薬成分から構成された各種の漢方製剤が、市井では地道に活躍しているのである。

 保険漢方は保険漢方、薬局漢方は薬局漢方として、今後も末永く両立していくに違いないのである。
 
 先日も病院から出された葛根湯が効かないので、保険の効かない銀翹散製剤を求めて来局された人が来られたばかりである。
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