直接来局の方、あるいは電話のお問合せで、漢方薬販売をお断りした事例集
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カテゴリ[ お断りした後に再来局例 ]の記事 (2件)
前回述べた出直しの、典型的な事例。
急性リウマチで高熱を発し、全身浮腫、特に下半身がひどい。
全関節の疼痛とともに、38度5分、病院で消炎鎮痛剤などが出るも、ステロイド剤は、まだ出されていない。
病院の帰りに、知り合いから紹介されて、我が方の漢方薬治療を求めて来局。
病院治療と同時に漢方を始めると、どちらがどう効いたのか、判定が出来なくなるので、今は漢方薬は使用しないほうが良い。
病院治療の結果を、充分に見届けてから、それでも思わしくなければ、その時にいらっしゃい、ということで、お帰り頂いた。
さぞや、肩透かしで、お気の毒ではあったが、止むを得ない。
病院治療を充分に行なわないうちに、漢方薬を出す訳には行かない。
それが、当方の薬局の方針である。
そのまま、永久にご縁が無くなることも多いが、この方は違った。
一週間後にやって来られ、病院治療により、疼痛は軽減し、発熱も、微熱程度におさまったが、浮腫が一向にとれない、ということで、イチイチの報告も、的確で、観察力もおありだし、理解力もまずまず。
それでは、ということで、必ず病院治療もこれまで通り、続けながら漢方薬治療を行なうこと。
そうすれば、漢方薬が加わることによって、配合のピントがあっていればいるほど、治癒機転が促進されることが、実感されるはずだから、よく観察されておくように、ということで、弁証論治に基づく、適切と思われる漢方薬製剤を2種類組み合わせてお出しする。
その後、大変順調に回復され、月日が大分たって白状されるには、あのまま、病院には行かず、漢方薬治療だけで、この通り、お陰さまで、ということであった。
あれから、10年近くもなるが、すでにリウマチ用の漢方薬錠剤も不要となり、思い出したように、貧血用の製品を買い求めに来られるが、一応の根治的な状態が、5年以上続いている。
このように、一旦は、お引取り願った場合でも、ご自分の疾患の、しっかりした認識と、漢方治療に対する決意の表明があれば、病院治療とのタイミングを見計らって、ご希望に添えることも多いのである。
やはり、タイミングとともに、ご本人の自覚、漢方治療に対する強い決意次第ということも、ご縁ができるか、出来ないかの分かれ目なのであった。
ことほどさように、小生は気難しい漢方薬局を経営しているのかもしれない。
石橋を叩くのは、患者さん以上に、こちらの方かもしれないのである。
だから、日頃から、お気楽に相談してもらっては困る、などと、常に逆説的な表現をせずにはおれない、トウヘンボク薬剤師では、あるのかも。
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尤(もっと)もな理由から一度はお断りしても、あらためて、出直されて来る様々なケースがあるのも事実です。 そういう中でも、完全にお断りした、というのではなく、病院に諸検査の後、診断が下った後に、病院から貰った薬を持って、その足で、そのまま小生の薬局へ、やって来られるケースも、ままあるわけで・・・。 まず、この場合は、病院の治療薬の服用による経過を充分にみて、それでも不充分だったり、効果が無い、あるいは副作用が出るまど、そういう場合には、もう一度、ご相談に乗りますが、今回は、漢方薬はお出しできません、ということで、いったんはお断りすることになる。 そういった実例は、おいおい、もっと具体的に報告することが、きっとあると思う。
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