直接来局の方、あるいは電話のお問合せで、漢方薬販売をお断りした事例集

2006年 02月 24日 の記事 (1件)


大分以前のことになるが、重度の生活習慣病による体調不良と合併症の循環器系の疾患などをかかえられて、わざわざ遠方から複数の方達と直接御来局された方。

諸検査のデーターや、病気の経緯等を熱心に話されるので、当方もテッキリその重度の疾患に漢方を使用されたいものと思い込んで、相当に繊細な神経を酷使して適切な漢方薬を模索していると、しばらく前からはじまった腸の不調が治る漢方薬だけが欲しいとのこと!

その程度の問題なら、すでに数日前から病院で出されている整腸剤をしっかり服用して、主治医におまかせすればよいレベルの問題である。

どうしても所望するので、桂枝加芍薬湯のエキス剤を出しかけたものの、病院の薬と併用することの問題点や、医師に許可を得てからなど、当然の疑問や心配ではあるが、そうであるなら最初に主治医に許可を得て来られるべきであった。

しかも、十分に病院で治療できるレベルの腸の不調程度で、しかもその病院からは八味丸などの漢方薬も出されており、この地黄という大便を軟化させかねない方剤では、不都合は感じないと言われるから、この点でもやや疑問は残る。

持病の問題に比べれば遥かに軽症の腸疾患のことだから、なおさら八味丸を長期間出されているその病院でよくよく相談して、腸の漢方薬を出してもらうなりすべきで、当方の漢方薬を用いるには及ばない問題である。

結局、当方からは漢方薬はお渡ししないことにした。

本来の持病と、遠方からワザワザ来られるご苦労にしては、漢方薬を求められる内容と、あまりにも落差が大きすぎて、時々思い出しては、なぜ?と思う不思議な事例だが、案外似たような事例は毎年、何度か経験することではある。

わざわざ、遠方から来られなくとも、内容的にはビオフォルミンなどでも十分に治療可能な内容に思えるものだっただけに、病院にかかりながら、その程度の問題で、しかも医師の処方した整腸剤を数日間しか服用しないうちに、何をいまさら、急に焦って遠路はるばるやって来られたのか、やっぱり、不思議でならないのであった。

このあと、疲労困憊!
2006 02/24 23:32:30 | 途中からお断りの事例
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