直接来局の方、あるいは電話のお問合せで、漢方薬販売をお断りした事例集
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現代のように価値観が崩壊した社会になると、人を人とも思わぬ御仁が増える一方だが、当方のような頑固爺が経営する漢方専門薬局では、老いも若きも皆さんとてもマナーが良いこと、これは日本国中に自信を持って自慢できることである。
ところが、ときにトンデモナイ光景を目にすることがある。たとえば、暫く前から通っている二十歳前後のお嬢さんは、若い割には驚くほどマナーのよい女性で、さぞや素晴らしいご両親に恵まれていることだろうと、勝手な想像をしていたのが大間違いだった(笑)。
たまたま今回は来れなかったらしく、代理で母親が常用の漢方薬を求めに来た。二種類をお出ししていたので、どちらのほうですかと女性薬剤師が質問すると、 「漢方薬ですよ、漢方薬を買いに来たんですよ!」 と意味不明、錯乱気味な怒り顔と口調でまくし立てる。
そんな馬鹿げたことを、漢方専門薬局だからわザワザ漢方薬を買いに来たんだぞっと、アピールするほうがどうかしている。子供さんに何も聞かずに来たのか、ハタマタ自分とこの娘さんだけがこの薬局の客だと思い込んでいるのか?というよりも、たとえ漢方専門薬局であれなんでアレ、店舗とみればハナカラ高飛車に出るどうしようもない人種に違いない。
これほどの親子のマナーの違いには、藤村操が人生不可解と叫んで華厳の滝に飛び込んだ こととはあまり関係ないが、 実に「人間不可解」としか言いようが無い出来事だった。
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