私ひとりだけが楽しいブログ

2005年 08月 06日 の記事 (1件)


昨夜、テレビでやってましたね。
ご覧になった方も多いのではないでしょうか。
毎年この時期(原爆や終戦の時期)になると、日本テレビが放映する作品のひとつです。

私もかつて映画館で観たにもかかわらず、テレビでやると大概観てしまいます。
そして、同じシーンで泣けてきます。

私は戦争のことはわかりません。
知識はいろいろとあっても、それらは学習したものに過ぎません。
ただ、この作品はいろいろと考えさせられる「余地」を持っています。

戦争を扱った作品は他にもたくさんあります。
「はだしのゲン」も観ましたが、夢に出るほど怖いだけでした。
「二十四の瞳」も観ましたが、感動はしたもののあざとさと卑怯さが鼻についてしまって困りました。
洋画系のものもいろいろ観ましたが、強調されてる部分がなんか違う気がしました。

「火垂るの墓」は野坂昭如氏の実体験です。
家を焼かれるまでは、戦時中にしては裕福に暮らしていた清太(野坂氏)の、身内に優しく外部には意地っ張りな性格が、現代の若者と重なる部分があり、戦争映画にありがちな偶像っぽさがなくて身近に感じられます。
戦争を背景にしつつ、戦争映画というよりは兄妹愛の映画なのでしょう。

野坂氏が幼い妹を自分で火葬にして、ドロップ缶にいれて持ち歩いた話も実話だそうです。
生きる気力をなくして死んだ清太と違って、生きてしまった野坂氏の、妹を死なせた個人的懺悔がこれでもかと伝わってくる、切ない切ない作品です。
節子役の声優さん(当時5歳)の名演技も切なさを誘いました。
実は私は、野坂氏の作品はともかく人格があまり好きではなかったのですが(すいません)、高畑氏の演出も加わったこの映画の功績が大変素晴らしいことは素直に認めます。

ひとつ、難を言うなら・・・。
何度観ても思いますが、観終わった時の後味の悪さ、絶望感というか、救いのなさがものすごいんですよね。
完成度の高い映画だから、まあ、それが狙いなんでしょうが。
重苦しい気持ちを味わうために何度も観る・・・私はマゾか。
日本には意外とマゾは多いようですね。
「フランダースの犬」とか、救いのないのが大好き。

ところでラストシーン、あれはやっぱり現在の神戸の夜景でしょうか。
・・・悲しさ倍増です。

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2005 08/06 15:01:45 | 日々雑言 | Comment(0)
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