君のことは大好きだけど
このまま君と一緒にいたら
自分がダメになってしまうから
お別れしよう

要するに、新井さんはそう言いたかったんですね。
ファンとしては、もろにフラレちゃった気分です。
球団としてはそうじゃなかったのかもしれませんが…一体どんな対応で首脳陣が新井と話をしたのか、想像は容易ですけどね。

新井はすばらしい選手だと思いますが、失礼ながら私は彼に、黒田ほどの男気は感じていませんでした。
だからFA権を取得したらすぐに行使して、カープ球団との交渉をするんじゃないかと思っていました。
金銭とかそういう交渉、ですね。
ところが交渉の切り札などではなく、いきなり「残留の可能性なし」の発言…これは正直ショックです。
あの金本でさえ、最後までカープに残ろうと話を進めていて叶わなかったというのに。

カープには、誰もが認めるとおり、金がないです。
それはもどかしいけど、ある程度は仕方ないです。
選手もある程度は、そう思っています。
だけど、あんなに優秀な戦力を育成しつつ勝てないってのは、さすがに仕方ないじゃ済まされないでしょうね。
選手としては強いチームに在籍して、もっといい成績を残して、優勝や日本一を経験してみたい…というのは、お金以上に大切な問題です。

決して精神的には強くはない新井。
その彼が、悩んで悩んで今回の結論に至り、会見で涙を流す…その覚悟と決意は認めてあげたいと思います。
自分よりも先にドラゴンズ入団2年目の弟の方が日本一を経験しちゃって、相当気持ちに影響があったのでしょう。
ただ、決意は認めても、心情的にはかなり微妙です。
他球団のユニフォームを着た新井を見れば、腹が立つでしょう。
そんな彼が大竹からホームランを打ったら、腹が立つでしょう。
市民球場でブーイングを浴びせられる彼を見たら悲しくなるでしょう。
そういうファンの気持ちを全て受け止める覚悟が、彼にあるなら仕方ないですが…。

終わったことは仕方がないです。
敵になれば、彼は倒さねばならない相手です。
彼を倒せる戦力を、カープがはたして持てるのか。
黒田も出て行ってしまいそうなのに。
最下位はマジ勘弁。

これで「男気黒田」が後ろ髪を引かれそうなのも心配です。
大リーグに行きたいけど、新井が出て行くなら自分は残らねば…とか、黒田にはそういう義理人情に厚いところがあります。
ひとつ確実なことは、これで黒田がもしも残ったらファンにとって
黒田は神、新井は悪魔
というのが両極化されるかと。

…ずっと創建ホームの木の家で、一緒に踊っててほしかったのにね。

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