何を掘られたのか。
虫歯を掘られたのです。
くそ、なんだかんだとケチつけて掘りやがる。
ついでに、ボリやがる…ってほどじゃないんだろうけど。

最初の話では「取れたカブセと親知らず以外は、治療の必要なし」ということでした。
それなのに。
今日、マジで掃除だけのつもりで歯医者に行ったら、なんか違うことを言ってらっしゃる。

虫歯ってほどじゃないけど、古くなって取れそうになってるカブセがあります。
せっかくだからこれを新しいのに詰めなおしましょう。
詰めなおすので多少削りますがご了承ください。
今の技術なら、あと40年くらいは余裕で使えるカブセです。

余命を考えると、あと40年も使えるなら大変、ありがたいお話です。
しかしその前に歯茎にガタが来たりして抜けたらどうするんだ…という疑問があったので、聞きました。
すると先生は答えました。

今のカブセはおそらく、あと2年持たないでしょう。
自然に取れた後だと、さらに深く掘らねばなりません。
発見が早いうちに治したほうがいいですよ。

なんか、もう、好きにしてください。

治療自体は大事なことなので、悪い歯があるならこの際だから全部治すべきって考えもあります。
ただ、掘るということは、また麻酔地獄が待っています。
まだ前回の痛みを鮮明に記憶している現在、それは恐怖です。
何本も打たれて水ぶくれになり、痛くて固形物がまともに噛めず、歯磨きのたびに血まみれになり…またあんな日々が蘇るというのですか。

ああ、思えば「カレーのやけ食いによる胃もたれ」あれは固形物を食べられる喜びの生み出したありがたい産物。
水ぶくれがないって、痛みがないって、本当にすばらしい。
先生が麻酔薬やドリルを準備する数分の間に、自らの不可思議な行動を妙に正当化し、カープの負けのせいなんかじゃないぞ、カープは強いぞ、今は弱いフリをしてるんだ…などと妄想モードに突入する私がおりました。

そうこうするうちに注射器が視界に入り、脳内にはいきなり「ロッキーのテーマ」BGMがスタート。
楽しい妄想よさようなら。

結果…今回も5本も打たれました。
歯茎が穴だらけです。
あなた、大酒飲みでしょう？と聞かれました。
大酒飲みだと麻酔が効きにくいそうですが、私は下戸です。
大食いではありますが。
麻酔以外の薬、たとえば風邪薬や胃薬はすごくよく効くんですが…どういうことなんでしょうねぇ。

麻酔が完全に切れてしまった今、穴だらけの歯茎がズキズキと熱を持ち、保冷剤が手放せない現在。
夕食は具なしの冷やしそうめん＆冷奴。
くそ、治ったらまたカレーをやけ食いしてやる。
カープ、今日も負けてるし…そうめんをやけ食いしてもなんだかなぁ。

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