直接来局の方、あるいは電話のお問合せで、漢方薬販売をお断りした事例集
大分以前のことになるが、重度の生活習慣病による体調不良と合併症の循環器系の疾患などをかかえられて、わざわざ遠方から複数の方達と直接御来局された方。

諸検査のデーターや、病気の経緯等を熱心に話されるので、当方もテッキリその重度の疾患に漢方を使用されたいものと思い込んで、相当に繊細な神経を酷使して適切な漢方薬を模索していると、しばらく前からはじまった腸の不調が治る漢方薬だけが欲しいとのこと!

その程度の問題なら、すでに数日前から病院で出されている整腸剤をしっかり服用して、主治医におまかせすればよいレベルの問題である。

どうしても所望するので、桂枝加芍薬湯のエキス剤を出しかけたものの、病院の薬と併用することの問題点や、医師に許可を得てからなど、当然の疑問や心配ではあるが、そうであるなら最初に主治医に許可を得て来られるべきであった。

しかも、十分に病院で治療できるレベルの腸の不調程度で、しかもその病院からは八味丸などの漢方薬も出されており、この地黄という大便を軟化させかねない方剤では、不都合は感じないと言われるから、この点でもやや疑問は残る。

持病の問題に比べれば遥かに軽症の腸疾患のことだから、なおさら八味丸を長期間出されているその病院でよくよく相談して、腸の漢方薬を出してもらうなりすべきで、当方の漢方薬を用いるには及ばない問題である。

結局、当方からは漢方薬はお渡ししないことにした。

本来の持病と、遠方からワザワザ来られるご苦労にしては、漢方薬を求められる内容と、あまりにも落差が大きすぎて、時々思い出しては、なぜ?と思う不思議な事例だが、案外似たような事例は毎年、何度か経験することではある。

わざわざ、遠方から来られなくとも、内容的にはビオフォルミンなどでも十分に治療可能な内容に思えるものだっただけに、病院にかかりながら、その程度の問題で、しかも医師の処方した整腸剤を数日間しか服用しないうちに、何をいまさら、急に焦って遠路はるばるやって来られたのか、やっぱり、不思議でならないのであった。

このあと、疲労困憊!
2006 02/24 23:32:30 | 途中からお断りの事例
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当方は漢方専門薬局だから、滅多に漢方処方の指名買いで来られる方はいない。

それでもタマには、不妊症を治したいとて当帰芍薬散を指名されてきた方に、熱心に相談される方に、より適切な芎帰調血飲第一加減に切り替えてあげて、半年で念願の不妊症が治癒したということもある。

しかしながら、おおむねあらかじめネットや本、雑誌などで調べて漢方処方を指名されて来られる方には、当方の知識とキャリアよりも、それらの情報の方を信用されることが多いので、間違った方剤を選択されて来られた場合に、いくらこちらから親切に適切な漢方薬方剤をアドバイスして差し上げても納得されないことが多い。

だから、最近は説得するのを殆ど諦めてしまっているのが現状である。

50歳を過ぎた頃から、徒労に終わる懇切丁寧な説得とアドバイスを行う体力と気力も失せてしまった。

だから、風邪に葛根湯と言って指名された場合は、多くの場合、不適切な指名であるから(首の真裏が凝るかを確かめるだけでも殆ど見分けが付く)、販売しないに限るので頑固に販売を拒否する。

拒否するとはおだやかならぬ言葉に聞こえるかもしれないが、明らかに不適切な指名買いだから、販売する側の薬局薬剤師の権限および義務として販売しないのである。

咽喉が痛く、じんわりと汗ばんでいようものなら、発汗作用のある葛根湯ではもはや不適切な時期である。

中医学的には明らかに銀翹散製剤が適切なのだが、それこそ「一見のお客様(いちげんのおきゃくさま)」は、なかなな納得されないので、販売しないに限るのである。

このような場合にうっかり葛根湯を使用すると、発汗し過ぎて体力を消耗し、却って風邪を悪化させることさえ無いとは言えないのである。

だから間違った漢方処方を指名されて来られる方には、売らないに限るのである。
2006 02/19 12:54:36 | 必ずお断りするべき御相談事例
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アガリクスは健康食品とは言え、日本全国広しといえども、このアガリクスを販売しない薬局というのも、滅多に無いのじゃないかと思われる。

ところが、自慢じゃないが当方ではアガリクスを5年以上前から置いてないし、どんなに依頼されようが断固としてお断りし続けて来た。

ものすごいブームの到来で、毎日複数のお問い合わせが続いた時期が長かったものだが、頑固にお断りし続けてきた。

幸か不幸か、小生の予感は当たって、出版社の体験談捏造事件による逮捕騒動から、こんどは発がん性問題の勃発である。

アガリクスブームに乗らないで、本当によかったと安堵の胸を撫で下ろしている。

第一、7年前くらいだったかS大学のM農学博士が派手に宣伝したバイブル本を信用された一般消費者の方々の要求に負けて、当時、依頼されるがままに各一流メーカーと思われるところから取り寄せては販売した時期があったのである。

ところが、皆さんあれだけ熱望して購入されながら、不思議と帰り客が無い。

これはダメだと思い、その後はどんな依頼があろうとも、当方の信用にもかかわることゆえ、仕入れと販売をすべて、頑固にお断りし続けることとなった。

そうこうするうちに、アガリクスを派手に宣伝されていたM教授が胃癌でお亡くなりになったという記事を当時の『週刊新潮』で見つけたものである。

こういう事実がありながらも、アガリクスブームにはますます火がついて、お問い合わせや取り寄せの依頼は、一時は殺到したことがあるくらいだが、相変わらず頑固にお断りし続けた。

一流と思われる漢方メーカーさえアガリクス・ビジネスに参入して当方に強い売り込みに来たが、ケンモホロロにお断りし、悪態をついたくらいであった。

一流の漢方メーカーさんが泣きますよ、といった皮肉な発言もしたものだったが、常にアガリクス嫌いの小生は、変人扱いされるし、一般消費者の方々には、アガリクスも置かない薬局なんてという、やや軽蔑的な言動を受けることさえ稀ではなかったのだ。

だが、ここに至ってトウヘンボクのヒゲ薬剤師の面目が保てたというものである。

過熱気味の健康食品ブームに伴って、こういう問題の繰り返しのようだが、まだまだ懲りずに、手を変え品を変え、第二第三のアガリクスが登場することは、ほぼ間違いないだろう。

くわばら、クワバラ

参考記事:アガリクス問題
2006 02/15 20:04:41 | 必ずお断りするべき御相談事例
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漢方専門薬局としてのホームページを運営して一年数ヶ月が経過した。

その間、お陰さまでメインサイトは大手検索エンジンでも上位で検索される関係上か、ほどほどのクリック数を得られている。

ただし、厚生労働省が強く自粛を求める医薬品のインターネット販売は全く行っていない。
それでも、お問い合わせだけは、メール以上にお電話ではかなり頻繁にあるが、多くの方が多数ある選択肢の中の一つとしてのお気軽なお問い合わせであるから、地元で適切な有資格者の経営される漢方専門薬局あるいは医院で御相談して、適切な漢方薬を得られることをお奨めすることが断然多い。

また、お電話だけで、あるいはメール相談だけで漢方薬を出してもらえないかというお問い合わせもかなり多いが、一度は御来局頂かなければ、お出しできないとすべてお断りしている。

そしてこれまで、少数の方が直接来局されたが、やはり多数の選択枝の中の一つとしか思われて無いのだろう、一回のみで続かない方、数回で音信不通となった方など、当方の薬局としては従来では考えられないことが目立つこととなった。

HPを見て来られた方は、総じて諦めが早いということである。

だから、ますますお断りする率が断然高くなるのだが、その中でもごく少数のかたが熱心に頑張っておられる。

ほんの少数の方である。

そういう方でなければ、なかなか満足のいく結果は得られないのは当然であろう。

長年悩まれ、西洋医学治療でも不十分、漢方薬も各専門薬局や医院で続けても効果が無かったという段階になると、なおさらお互いの根気と努力が要るものであるが、諦めの早い方が目立つのであった。

もともと10あるお問い合わせの9まではお断りする専門薬局であるだけに、従来なら直接来られて御相談されるとなれば、ほとんどの方が熱心に頑張られるので、問題解決率は相当に高かったはずだが、どうもHPを御覧になって来られる方には、結局のところ及び腰であったというのか、根気のない方が多いな〜〜〜というのが、いま現時点での印象だということである。
2006 02/10 10:06:16 | お断りの事例
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お電話で犬の腎不全の漢方薬のお問い合わせや、幼児のアトピーなどなど、相変わらずお断りせざるを得ないご相談ばかりが毎日あるが、当方の専門の対象外なので、お気の毒ならがお断りの連続である。

でも、こんなお断りの話ばかりのブログというのも、我ながら何ともイヤミなブログなことかと、今頃になって気がついても遅かったのだった。

でも、皆さんの反面教師?としてくらいの役には立つかも知れませんよ。

きっと、そうあって欲しいと念じています。
2006 02/02 18:52:10 | お断りの事例
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前立腺肥大のご相談は、これに効く漢方薬がありますか、というお問い合わせであり、直接ご本人様が来られて適切な漢方薬を見つけなければならない等、いつもの応対で終わる。

精力剤関連のお問い合わせのほうは、インターネットのHPで見たが、おたくでは精力剤を扱われてますか、との御質問。

応対に出た女性薬剤師は、当方はHPで見られたとおり、一般の西洋医学治療で思うようにならない方たちの御相談が主で、そちらの方はメインではありませんとお返事。

これに対して
「実はインターネット通販で精力剤を購入して来たんですが、思うように効かず、行き詰ってしまって、いま服用している成分の効能を教えてもらえませんか?

それは購入されたところでお訊ね下さい・・・・・・と、このような無駄な時間の浪費をしいられて、朝から腐りまくる女性薬剤師であった。

これらに続いて、インターネットでHPを見たからとて、近畿地方からのお電話で「低脊髄液症候群」を病院治療の補助に漢方薬を、とのお問い合わせ。

地元でお探しになるようにお答えするが、こういうお問い合わせばかりが続くと、このブログがあるのを面白がって皆さんお電話をかけられるのかと訝しくなってくるのであった。

地元の漢方専門薬局でも何とかなりそうなものばかりをお電話で問い合わせをされても、お断りするばかりである。
2006 01/27 10:55:07 | お断りの事例
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上記タイトルに続いて「3点の製品を持参されたのだが・・・」

一つは外包装付きだから分かるが、あとの2点は粉末状の内容物をプラスチック容器に入れ、何の表示もない外包装もないものである。

匂い香りで、おおよその内容物の想像はついたが、お出しできないとお断りする。

手に入れたところに戻るべきだとお答えすると、××さんに紹介されて、お宅の薬局ではよく相談に乗ってくれて何でもよく効く漢方薬を出してくれると言われて来られたのだという。

それはともかく、病気の内容である。ポリープなら病院で簡単に切除できるはずだから先ずは病院治療が先だと説得すると、病気のご本人はご主人であり、知人が腸の手術で、そのまま他界されてしまった例があり、手術は恐いから絶対イヤだということである。
代理の奥様もその考え。付き添いの婦人も相槌を打つ。

良性のポリープなら、内視鏡で簡単に取れるはずだから、もう一度よくお医者様と御相談して・・・・と進言すると、開腹手術が必要で、強く奨められているが絶対にイヤだと譲らない。

どうも話の内容の雲行きが怪しい。

開腹手術が必要とは単なるポリープとは異なるのかも・・・

と考えるが、要領を得ない奥様の話に、ご本人様もおられず、しかも他の薬店で出された表示ナシの製品を請われても、それによって手術すべきものを安易に不明の製品によって治そうというお考えには賛成出来かねるので、お出しできない旨説得するのに一時間。

何度も請われるも、同じものがそれだけ必要ならどうして買った所へ行かないのか不思議でならない。

当方が奨めたものでもなし、よそさんで出されたものを無責任にお出しするわけにも行かないし、第一、2品には表示すらないものを、と押し問答には往生してしまった。

真剣なのは分かるが、病気の内容の説明もアヤフヤで、しかも請われる製品は、表示もないもの。

要求される方の感性がまったく理解できない。

過去の経験から、このようなケースに情にほだされて一つでも製品をお出ししたら、どういうことになるか、

あくまで病院との御相談で漢方薬の服用の許可等、医師からの病状の詳細な伝達がこちらにない限りはお出しできない旨、繰り返し説明して、最後にはフラフラになってしまった。

ときにこのような、ものの道理がやや不明な方が直接押しかけられて難渋し、その日一日、グッタリしてしまうこともあるのだった。
2006 01/24 21:38:23 | お断りの事例
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「インターネットで見たんですが、漢方薬を送って欲しいのですが・・・」
というお電話。

応対に出た女性薬剤師の、一度は直接来て頂かないことにはお送り出来ませんというお返事に対して、

「病名は分かっているんですが、坐骨神経痛です」

というお返事に、たとえ病名が分かっていても、漢方薬は体質と自覚症状などによって合う薬が異なりますので、無理なんですよ、ということで素直に引き下がられた。

わざわざ近畿地方から坐骨神経痛くらいで、と思ってしまうが、実際の所、漢方のかなり得意分野でもある。

手術を宣告された方達、何人を助けたことか!

顕著な例では、拳銃をぶら下げられないほどの重度の坐骨神経痛で、手術寸前の入院中に抜け出てやってこられた警察官を、かなりな短期間で回復して、手術を免れたこともあった。

その方が10年ぶりに再発して、前回と同様の方剤をお出ししたところ、まったく効かない。

あらためて綿密な弁証論治によって、比較的単純な方剤で回復された。

前回ほどの重症ではなかったのと、同一の人でも経時的変化というものがあって当然である。

坐骨神経痛の苦痛に、自殺まで考えた人も2名救っている。

話がそれてしまったが、このように坐骨神経痛レベルなら、地元の漢方専門薬局でも十分に可能だと思うのだが、このお電話の前には、日本の先端部分の超遠方の方からのお問い合わせもあった。

多少難病系のものであったが、応対に出た女性薬剤師の詳しい話を聞けば、直ぐに根治は無理でも、葛根湯と六味丸の合方が直ぐに思い浮かぶような内容であったが、実際には直接来られてみないことには、憶測だけでは判断、出来かねる。

この方にしてもインターネットで見つけたと言われていたが、他にも九州の漢方専門店を見つけて、どちらに行くか迷われている風だったそうだ。

それにしても、遠方ばかりを探さず、もっとご近所にはないのだろうか?

とは言え、直接来られる意気込みがおありだから、当方のHPの内容をしっかり読まれている証拠だろう。

ところが、最初の坐骨神経痛のかたは、HPを読んだので電話をかけていると言われたそうだが、大事な部分を読まれてない証拠に、当方に対してのっけから漢方薬を送って欲しいというのだから、本当にどこを読まれたのか信じられない。
文字通り、見ただけなのだろう。読んでないはずだ。

おtっとと、またまたdoku舌がはじまりかけたので、この辺でやめておきたい。
2006 01/23 21:07:19 | お断りの事例
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慌しい月曜日の朝、若い女性の声のお電話があり、

「インターネットで見たんですが・・・・」

応対に出た女性薬剤師がすかさず

「何でしょうか?」

思わずやや警戒気味の女性薬剤師のトーンに怯まれたか、無言のままガシャリ

しかしながら、やや警戒気味のトーンであっても、たとえ若い女性でもほんとうに真剣な御相談であったら、すかさず食い下がって真面目な御相談に移るから受け入れられることもあるのだが、総じて若い女性には不得意なのであった。
2006 01/16 11:57:56 | 漢方のお茶でもどうぞ
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最初ッ〜から怪しい雰囲気の男からの電話で、M先生に新年のご挨拶がしたいから替わってくれという要求の電話である。

名を名乗られてもまったく聞き覚えのない人物がいきなりご挨拶がしたいと、いささか強引である。

女性薬剤師が私もM先生ですがと答えると、女性じゃない男の先生を出せと、ますます高飛車である。

ごあいさつするのに電話も替わらないとは失礼じゃないかと、若造のクセにどこまでも強気である。

それじゃ〜〜直接、挨拶にいくよと捨て台詞を吐いて電話は終わる。

そういう威嚇的な電話で、もしも当方の薬局にやってきたら、この治安の極めていい地区のことだから、もはや一網打尽、同級生の警察官や、若きパソコンの先生である私服警察官らがすっ飛んで来て、職務を忠実に全うしてくれることが今から予測されるのであった。

そのときにはデジカメで、しっかり画像をとっておく準備をしておかなくちゃ〜〜
2006 01/13 13:31:14 | お断りの事例
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