直接来局の方、あるいは電話のお問合せで、漢方薬販売をお断りした事例集
 いつもは超多忙になる半ドンの土曜日だが、日本代表の惨敗のせいかポツリポツリの来客。
 その合間にかかったお問合せのお電話が、タイトルの内容である。
 病院でもらった漢方薬が冷蔵庫から出てきたが服用しても良いものかどうかの、ったくお門違いのお問合せである。

 訊ねる筋が違いますよ!もらったところで訊くのが筋というものですよ、当方では立場上、何もお答えすることは出来ませんということで、電話は終わった。

 この類の質問はとても多く、病院から出された保険漢方の効能を訊ねる質問の電話や、他所の漢方薬局で購入した漢方薬の効能を訊ねるお電話など、迷惑千万な質問を列挙すれば、枚挙に暇がない。

 すべて、筋違い、お門違いというもの。

 というのも、それぞれの医療機関では、それぞれに目的があって投与されたものであるから、先ずは出された所に訊ねるのが筋というもの。
 もしも不都合があった場合も同様。

 ただし、あまりにも問題が多過ぎて、深刻な問題が発生している時だけは例外ですけどね。
2006 06/24 10:39:25 | 必ずお断りするべき御相談事例
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 しばしばお電話でのお問合せで受ける御相談に、漢方薬は保険がききますか、という御質問。

 保険制度というものは、医療用漢方という漢方薬(医薬品)に対して、医師が処方した場合に限り適用される制度である。

 漢方薬局あるいは漢方専門薬局というのは、薬剤師という資格によって綿密なご相談により適切な漢方薬(医薬品)を販売している薬局である。

 漢方専門薬局などで直接販売される漢方薬は、正式な医薬品であり、健康食品とはまったく異なるものである。
 また、それら薬局で販売される漢方薬(医薬品)は、すべて保険が適用されない医薬品ばかりであり、保険の適用される医療用漢方を販売することはできない。

 同じ薬局でも、保険調剤を行っているところでは、医療用漢方を医師の処方箋にもとづいて患者さんに手渡す業務をおこなうことができる。

 保険が適用される医療用漢方は、あくまで医師の診断にもとづいて、処方箋によって手渡されるものである。
2006 05/17 01:06:00 | 必ずお断りするべき御相談事例
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これもお電話でのお問い合わせである。

このようなお問い合わせはとても多い。
抗癌剤による特定の副作用に対する治療を漢方薬でやってもらえないかというものである。

しかも、ご本人ではなく代理の方であるから、ご本人の意思・意欲などがサッパリ不明である。

このような特定の副作用に対する特定の効果だけを狙った漢方薬の要望というのは多いが、お問い合わせのニュアンスによっては安請け合いは出来ない。
ご本人が直接来局される意思がない場合は、もちろんすべてお断りである。

たとえ、お電話で直接相談となっても、あるいはメール相談であっても、必ず一度は御本人が来局する意思がないというのであれば、詳しいご相談すら全面的にお断りせざるを得ない。

当方の薬局では、癌や悪性腫瘍の常連さんは(あらゆる疾患の中では最も多いのだが)全員、御本人みずからの考えと信念で漢方療法を求めて直接来られた方ばかりである。

ご夫婦二人三脚で頑張られているケースも最も多く、ほとんどが当方の常連さんからのご紹介である。

それだけに初めて来られた当初の考え方も漢方に期待するところなども揺らぎが少なく、目的も特定の狭い分野だけに限った単なる対症療法を望まれる方は少ない。

要するにクオリティー・オブ・ライフに最も主眼を置いた漢方薬類の利用方法の伝授がメインとなっている。

それが結果的には、必要な西洋医学治療と併用することによって、長期間、とても良好な状態を保持出来ている方がとても多いのであった。

もちろん、西洋医学治療をやり尽くしてしまったような方でも、漢方療法主体で一定レベルの状態を長期間維持できている方もおられる。

やはり、ちょっとした思い付き?でお問い合わせされたようなケースでは、なかなか歯車が噛み合いにくいこともあるが、御本人ではなく代理の人のお問い合わせであれば、なおさらすれ違いの問答となってしまうのであった。
2006 04/16 16:31:39 | お断りの事例
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ドグマチールなどの精神安定剤によって安定していた強迫神経症の患者さん。

せっかく調子よかったのに心療内科で開業されている主治医が、保険漢方に切り替えられた。

現在の主訴は口内の苦味であるが、温清飲エキスを出され3日服用したら却って苦味が増し、不安感や動悸もひどくなる。

効かない漢方薬をもらってもしようがないので、漢方専門のところで治して欲しいとの依頼である。

数年前もお断りしたことのある患者さんである。

あることが気になって、気になってもしようがないし病気ではないと意識では分っていても、不安で確かめられずにはおれないという、ひどい強迫観念に迫られ続けている。

このような方に一旦、漢方薬をお出ししようものなら、不安を訴えて毎日のように電話がかかってくるのに決まっているので、その当時もお断りして、心療内科や精神科に行かれて、適切な安定剤を処方してもらうようにアドバイスしていたのだった。

当時のアドバイスに従って、心療内科でもらう上述のような安定剤類でおだやかに推移していたのに、途中から中断されて、苓桂朮甘湯など様々に漢方薬を変えてもらっているが、却って強迫神経症状が増大してしまい、同じ漢方を貰うのなら専門家のところで、と思われたという。

しかも、心療内科の先生は、敢えて医療用漢方だけに切りかえれらたのは、漢方の勉強をする為に自分を実験台にしている節が、無きにしも非ずということで怪訝がるのであった。

しかしながら、当方とてこのような方に一旦、漢方薬をお出ししたらどうなるか、毎日お電話攻めにするおつもりではないか、とはっきりと質問したところ、やはり「無きにしも非ず」と言うことであるから、やはりお断りせざるを得ないことをはっきりと伝える。

貴女はドグマチールなどの医薬品で安定していたのだから、もとの調子よかった処方に戻して下さるよう、主治医に相談すべきである、とアドバイスしたところ、大変よいことをアドバイス頂きましたと、嬉々として帰宅されたのであった。
2006 04/07 14:35:41 | お断りの事例
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本日も薬局店頭で忙しい最中、タイトルのようなお問い合わせが関西からあった。

しかも、当方のホームページを見てお電話しているとおっしゃるのだから、文字通りホームページを見られただけで、ほんとど読まれていない証拠である。

どんなに遠くでも一度は直接来られた方に限ると明記しているはずである。

このようなお電話は頻繁であるが、すべて一つの例外なくお断りしている。

あえて例外があるとすれば、常連さんである。

常連さん御本人であれば、常連さんというだけに文字通り、常に気心も体質も熟知しているといっても過言ではない。

だから、時には直接来られない時などでは、電話相談だけで漢方薬をお送りすることもある。

ところが、まったくの新しい方で、直接お会いすることも無く、最初から電話相談だけで漢方薬を販売するわけにはいかない。

それほど漢方と漢方薬は安易でお気軽なものでないと思うのだが、世間一般の感覚では、相当に安易でお気軽で、サプリメントと同列にしか思ってない人が多いようである。

お気軽な御相談をもっとも嫌う漢方の専門薬局が日本国中に一軒くらいあってもいいだろう。

2006 04/04 14:21:40 | 必ずお断りするべき御相談事例
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漢方専門薬局を開設以来、常に絶えないのがキノコの鑑定依頼である。

昨日の月曜日も、ご相談者が一名、準常連さんからの御問合せのお電話も入っている最中に、小さなキノコの乾燥物を持参された3人組みのご訪問者が闖入。

応対に出た女性薬剤師は、キノコの鑑定は専門外だからお門違いであることを述べて、丁重にお断りするにも関わらず、飲用方法を教えてくれと、とんでもない要求を出される三人組である。

小生は準常連さんの電話の応対に忙しくて幸いであった。

お気の毒なのは一人おとなしく待たれているご相談途中で中断された常連さんである。

薬局開設以来、キノコ類の鑑定依頼に直接訪れる方がほんとうに絶えない。

その半数以上は、それを当方で引き取って欲しい、つまり、買ってほしいという目的で訪れる人達なのである。

何を考えられているのやら、薬剤師の資格を持つ薬局が、そのような一般の方が持参するわけのわからないシロモノを買い取るわけがない。

このようなありがた迷惑なストレンジャーは、当方の貴重な時間を不必要に奪い取り、常連さんたちと違ってまったく遠慮会釈がない分、クワバラクワバラなのである。
2006 03/28 15:30:29 | お断りの事例
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お電話やメールでのお問合せに限らず、直接来局された場合でも、確かに気になることではあろうが、あまりにも漢方薬の販売価格にこだわり過ぎる方には、御相談の途中でも、中断してお断りせざるを得ない場合もある。

すべて常識的な値段を設定した数々の漢方製剤であるが、安いものもあれば高いものもある。

メーカーによっても同一処方名であっても価格差があり、また薬局によってはサービス、サービスで、適切な漢方薬のアドバイスに専念するよりも、もみ手もみ手で買ってもらうことにばかり専念されているところもあるらしい。

そういった売らんかな主義の交渉次第ではどうのこうのの同業風情と同列に置かれたら最後、

本末転倒される方とは長いおつきあいは出来ないので、丁重にお引取り願う。

当方の多年の専門的な経験と知識に期待されているのではなく、価格の交渉ばかりに専念されるとは言語道断。

何の目的で漢方専門薬局に訪れたのか、甚だ疑問である。

西洋医学では治らないのでやって来られた、実に難儀し困っておりますとおっしゃる割には、病気の相談よりも価格のことばかりを気にされるお気持ちは、分らぬでもないが、矢張り甚だ本末転倒としか言いようがない。

相談料も、技術料も全く頂いてないのだが、フッと考える時が実際にはないでもない。

これだけの豊富な経験と専門知識で無料相談を行い、お薬代だけを頂いているというのに、はたまた当方が非常識な値段をつけているわけでもないのに、価格面の交渉まがいのことに初対面からされるようでは、高い相談料を設定すべきだったかっと、天を仰ぐことも稀にはあるのであった。

     漢方薬の値段は高いか安いか?相談料は?
2006 03/24 21:19:25 | 必ずお断りするべき御相談事例
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症状を言ったら漢方薬を出してもらえるのだろうか、というお電話でのお問い合わせである。

直接来られてご相談されればのことですが、ご病気はどのような・・・・との問い返しに対し、

高血圧で、

病院には行かれているのですか?

病院にはなるべく行きたくないので・・・・・

隠れた病気があった場合に困りますから、高血圧だったらまずは病院治療を受けてからのことですよ、

じゃあ〜^漢方薬では高血圧は無理ですか?

無理というわけではなく、病院での検査や治療も受けずに来られた場合は隠れた病気があったりした場合に困るでしょう。それでどのくらいの血圧なのですか?

200・・・・・

それじゃ〜〜なおさら、まずは病院に行って高血圧の原因などを見つけてもらうべきですよ!

まるで、このブログのためのサクラですか?と聞きたくなるようなお電話のお問い合わせであった。
2006 03/16 10:02:44 | お断りの事例
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タイトルの理由として、遠方から病気のご本人を連れて行く、あるいは直接行かせる、というようなお申し出があった実際のケースで、お断りの理由をメールで書き送った一節を下記に引用する。

当方の薬局の大原則として、特別な常連さんのご家族でもない限りは、

ご本人みずからが積極的に確かな決意と信念を持ってアクションを起こされている方でなければ、受け入れていません。

いくら親子、ご兄弟などであっても、ご本人自らの積極的なアクションが見られない場合は、丁重にお断りしているということなのです。

理由は簡単です。

これまでの経験で、今回のケースのような代理のご家族のご心配に親身に御相談に応じて漢方薬をお出しし始めたものの、ご本人様や、その周りの他のご家族達の意思統一がなされていなかったために、当方が間に挟まって随分辛い目にあったことが、一度や二度ではないからです。

ですから、貴女様のご心配に対して、僅かなアドバイスやヒント程度はお返事できても、直接的な受け入れまでは出来ないケースですので、申し訳ない事ながら、悪しからず御了承下さいませ。


という内容である。

とりわけ医師から不治を宣告されたような重大な疾患である場合は尚更である。

漢方薬の効果がかなり発揮できて延命に大きく貢献できた場合でさえ、他の御家族との板挟みにあって随分苦しい思いをしたケースが何度かあって、

完全にトラウマになってしまったようだ。

当方の常連さんのご家族とか、あるいはしっかりした紹介者、たとえば医師からの御紹介などでもなければ、ほとんど例外はあり得ないのであった。

そのいい証拠が、前回の投稿分

難治性疾患で御本人ではない代理のご家族の場合、どうもうまくかみ合わない

のように医師のシッカリした使用する漢方薬類を実際に見てもらっての許可等の条件がかなり揃っていても、最終的にはご家族の意識の大きなズレによって、最終的にはお断りする結果になったほどである。

当方とて、お問い合わせだけは昔から常時、捌ききれないほどあるところを、

お断りする理由を述べるのに、このようなブログを利用させてもらって、大いに助かっている。

お断りせざるを得ない場合と、お受けできる場合の境界線を認識して頂くのに、このブログがますます重宝しているのである。
2006 03/11 02:32:22 | お断りの事例
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これも数年以上前のことだったが・・・・・

重大な疾患でご本人には御高齢ゆえか、実際の病名を言われていない。

医師の許可ももらって御家族が当方の漢方薬を購入して、入院中の病院でも服用させてもらえる、という話にまでなっていたのだが、最終的にはどうもかみ合わない。

ご家族の御質問が、どうしても当方には理解に苦しむ本末転倒の内容で、これはまずいと思ったから、ご病気のご本人自身がみずから漢方薬を望んでこられたわけでもないのであるから、あとあとトラブルになっても困ることでもあり、途中でお断りせざるを得なかった。

それまでには、相当な時間をかけて説明もし、また医師の見解も何度も確かめてのことだから、ご家族さえしっかりしていたら少しでも楽に、延命等が可能になるようにと漢方薬の配合をアドバイスしていたのだが、噛み合わない。

この期におよんで、ご家族の出される質問の内容に、当方数十年間にわたる経験から、申し訳ない事ながら、ご本人、ご家族、あるいは主治医等の板ばさみに合う可能性が大きいと判断せざるを得なくなった。

ご家族には診断された医師の見解をもっと深く理解し、臨機応変の心構えが欲しかった。

心痛でやや混乱状態かもしれない。
だから、深くご同情申しあげるものの、極めてデリケートな重大疾患である。

卑怯と取られても、当方とて保身をせざるを得ないのであった。
2006 02/27 22:01:57 | 途中からお断りの事例
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