直接来局の方、あるいは電話のお問合せで、漢方薬販売をお断りした事例集
突然FAXが入り、HPを見たとて漢方薬のお問い合わせ。
60代女性が、白血球が少ないことの悩みで、といっても3,000前後。
医師にも遺伝的なものだろうと言われているが、2,000以下になると薬の投与になるので、何とか漢方薬で助けにならないかとのお問い合わせ。

また30代のご子息の、毎年冬になると咽喉からくる風邪で熱が出て、その都度、抗生物質のお世話になるので、困っている。
本人は自覚が薄いが・・・・・ということで、抗生物質を服用させたくないので、風邪薬をお願いしたい、という文面である。

しばらくして、電話がかかる。

現在、医師で漢方と西洋医学を両方される医師に、白血球の増加のために「六君子湯」をもらっているといわれる。
当方、3,000前後の白血球でも、自覚的に何の問題もないのなら、それほど気にすることもないだろう、お医者さんのアドバイス通りでよいと思うが、ちょっと「六君子湯」ではねえ〜〜?
それよりも、なによりも、その程度のお悩みで、当方にご相談されるには及ばないこと、東京近辺であれば、中医学に詳しい漢方専門薬局や医師の診療所もあるはずだから、と答える。

それなら、東京近辺で、どこかいい所を教えろと迫るので、ふっと思い出したK医師を紹介する。

直接の面識はないが、中医学では専門家の間ではよく知られているベテランだからだ。

ともあれ、息子さんの咽喉から来る冬の風邪こそ、典型的な銀翹散製剤だが、わざわざ当方に依頼しなくとも、中医学を専門にされる薬局ならどこでも置いているものである。

正直言ってこの忙しい月曜日に、この程度の問い合わせのためにワザワザ本州の端っこにまで電話するには及ばないと思うのだが。

こういう問い合わせは、メールでして欲しいものだ。
メールなら、時間があいた時に、自由にお返事できるが、電話というものは、とりわけ月曜日や土曜日に多忙時にかけられるのは、待たせている患者さんや別の電話の常連さんの薬のアドバイスを、強引に中断させられることになるのだから。
2005 11/08 00:59:32 | お断りの事例
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さきほど、夕方のこと、子供さんの喘息治療で、病院から出されている漢方薬「小青竜湯」を求めて来局。

病院から出される医療用漢方は置いてないので、今、頂いている病院でもらうようにと、お断りする。

こういうケースが結構多いが、たとえ

「同じ内容のものなら、保険がきかなくてもいいです」

と言われた場合でも、決してお出ししない。

病院の漢方薬では効かないので来ました、という理由でない限りは、お断りである。

蛇足ながら、
実際、病院では漢方薬が効かなかったので、漢方専門のところならと思って、やって来ましたと言う方はとても多い。
つまり、病院が漢方薬を出すぐらいなら、専門のところに行けば、もっといいのがあろうだろうと思って、というケースが意外に多いということである。
2005 11/04 17:27:24 | お断りの事例
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病院に通ってもなかなか思わしくないからと、大変なご病気の相談で、熱心に話をお聞きし、当方の漢方薬のアドバイスのシステムなどをご説明し・・・・・というところで、延々とそれまでに相当な時間を取って、イザ漢方処方をと言う段になって×××××を求めてきたんだけど・・・・と横文字のサプリメントの名前をおっしゃる!

最初っからそう言っておられれば、お互いに時間の無駄をせずに済んだものを、当方とて、延々と漢方薬の特長等をあれだけ説明し、体質もある程度把握して、適切な方剤をアドバイスした時点で、トンデモナイことをおっしゃるな〜〜〜という無力感!

漢方専門薬局と、どうして横文字のサプリメントを直結して考えられているのか、しかもかなりな難治性疾患を抱えておられながら、その方の発想が、どうして横文字のサプリメントに向かわれるのか?

当方には到底理解できない感覚であるが、これが現代社会の一面であることは確かのようだ。

巷(ちまた)では、素人さんが製造あるいは輸入して、素人さんにそのサプリメントの「効果・効能」を声高に説明し、素人さんもそれを本気で信用して大枚(たいまい)はたいて購入する、というのが現代社会の典型的なパターンの一つのようだ。

素人療法の怖さをまざまざと見せ付けられる現実が多い昨今だが、最初っからご縁が無い方達だから、大いなる無駄骨のあと、無力感と空しさが残るのみ。
2005 11/03 09:55:37 | お断りの事例
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喘息に柴朴湯(さいぼくとう)が、いいと聞いたんだけど、と言って入ってこられた中年男性。

ご本人は、奥様でご本人は見えていない。

確かに、20〜30年前までは、よく合う人が多かったが、温暖化と暖房設備の充実のせいか、ああいう温性でしかも乾燥する性質のある方剤は、適応する人が、かなり減ってきているように思う。

そのことをお話して、皆に合うとは限らないし、喘息の方に皆がみな、合うわけではないこと。

この秋の季節、乾燥する季節でもあるから、気管支粘膜が乾燥しやすい体質の人には、かえって逆効果になる場合だってあることを説明し、販売をお断りする。

これが、漢方薬方剤指名客で、うっかり販売してはならない例の典型でもある。
2005 11/01 15:50:16 | お断りの事例
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ネットのHP「漢方薬専門・漢方相談/村田漢方堂薬局」を見て来られたというご本人の代理の方。

もちろん代理だから、漢方薬をお出しするわけにはいかなかったが、様々な質問攻めに合い、疲労困憊。

その後、ようやく遅い昼食をとろうとしたところへ、母親とお嫁さんに連れられてきた男性で、ご本人は漢方薬を服用する気はほとんど無いのに、まわりのご心配により、また当方の常連さんに御紹介されてやって来られたとのこと。

話がちぐはぐで、ご本人にその意思が乏しいので、きっぱりとお断り。

この頃には、小生、がっくり。

朝からパン一つで、その合間には常連さんは、心得られたもので、要領よく必要な漢方薬を補充されて帰れれる。
常連さんこそ、お断りせざるを得ない事例をよくご存知だけに、小生の苦労?を察して、気遣いくださるのには、感謝するばかり。

それでも、朝には御高齢の女性で、病院治療で思わしくない新人の方は、ご本人が来られて熱心な分、スムーズにご相談が進み、適切な漢方薬もお出しした。

ところが、昼前から、漢方薬は1日1回服用するものだと、とんでもない思い込みをされている方の説得からはじまって、お断りせざるを得ない事例続きで、グッタリ来てしまった。

何度も書くが、その間に常連さんは、いつもの相談を遠慮され、足らなくなった漢方薬の補充だけをされて帰ってゆかれるのであった。
2005 10/31 19:46:58 | お断りの事例
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例外もあるが、せっかく医療用漢方で効き目が出ているのなら、他社の製剤でもまったく同様の効果効能が得られるとは限らない。

天然物の宿命で、往々にして効能に差が出るものである。

よく効いている場合は、もらった病院にこれまで通り処方してもらうように告げて、お断りする。

同じ医療用の製品が欲しいと要求された場合も、当然、同様な対応である。

ただし、例外もある。

病院でもらった漢方薬が効かないといって持参された場合で、どうみてもその方剤が、その患者さんにとって、適切な方剤としか考えられないケースである。

実際にあった例に、柴胡桂枝湯と猪苓湯がある。

特に後者、猪苓湯は複数続いている。

保険の利かない当方の猪苓湯製剤では著効を得るのに、医療用ではまったく効果を示さなかった事例が昨年から3件続いた。

それゆえ、天然物を原料とする漢方薬の微妙さを、常に考慮しておかねばならない。

各社、それぞれに、たとえ同一処方であっても、微妙に異なるところがあるので、十分に注意と配慮が必要である。
2005 10/29 02:08:51 | お断りの事例
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絶対にお断りするし、しなければならないと信じているのが、今回のタイトル、病気のお見舞いに漢方薬を購入されようと相談される事例である。

すべて例外なく、鄭重にお断りする。

当然である。

まずは大概、入院中である。

患者さん本人が、それを望んで、直接行けないので代理を派遣された例でも、多くをお断りしているくらいだから、なおさらである。

第一、漢方薬の利用に対する患者さん御本人が、アリガタメイワクなことが意外に多い。

それに、御本人が直接来局されての御相談と異なり、詳細な病状や、病院の諸検査、諸治療における現時点の状況把握がほとんど困難であるなど。

まだまだ、お断りしなければならない理由は沢山あるが、若い頃の随分気まずい経験で、販売した漢方薬に対して、贈られた病人さんからのお電話で、贈り主にはお気の毒だが、私はアリガタメイワクだから、こっそり返品したいから、引き取って欲しい、との要請があった

そもそも、医薬品を贈り物に使用とされる方に同調したこちらにも責任があることとて、引き取らざるを得なかったのはイウマデモナイ。

それ以来、二度とこのような御相談には、絶対に応じないし、応じれないのである。
2005 10/20 00:13:56 | 必ずお断りするべき御相談事例
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長年借りていた薬局の隣の専用駐車場を住宅地として地主さんに売られてしまった。

駐車場に売って欲しいとも思ったが、専用駐車場があるお陰で、遊び半分のアリガタメイワクさんの来局が毎日のようにあって、お断りするのに余分な労力を取られていた面もあった。

それでなくとも、常連さんは、専用駐車場に止めるのは面倒がって、薬局に面した違反にならない広い脇道の路上駐車ばかりだった。

専用駐車場を使用されるのは、皆さん、ほんの初期だけで、馴染んで来る頃には、田舎の要領が分かって、薬局の上隣は同じ薬局の所有と分かれば、なおさら薬局の自宅の塀沿いに駐車すれば、わざわざ専用駐車場に止めるほうが、かえって不便であることがわかるようになる。

で、長年借りていた駐車場を買い取ることはしなかった。

結果は、案の定、遊び半分のアリガタメイワクさんの来局が激減して、それだけでも日々の仕事の、精神疲労が、かなり緩和された。

これが、もう6〜7年前のことであるが、つくづく駐車場を買い取らなくってよかったと、今更ながら思うのであった。

それほどに、純粋な漢方専門の相談薬局を経営していると、遊び半分であったり、お気楽であったり、ちょっとご相談だけですが、などの物見遊山は、ずいぶんとアリガタメイワクだったのである。

しかしながら、その駐車場がなくなった現在でも、お電話でのお問合せや、直接ご来局の方々に、まだまだお断りせざるを得ない事例は尽きないのである。
2005 10/13 11:57:18 | お断りの事例
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漢方と漢方薬の質疑応答集と村田漢方堂薬局の近況報告
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・蔵書6万冊・中年過ぎのオッサンに過去、最も影響を与えた本のご紹介。
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文武両道・失われた日本の心
・いつの間にか忘れられた「日本の心」。古きよき時代の記憶を呼び戻す、愛書記・読書記。蔵書6万冊、長州男児による文学的ブログ。
HP・ブログ・PageRank・SEO・傾向と対策
・50歳をだいぶ過ぎたロウジンが、初めて覚えたパソコン・インターネットで、大奮闘。ようやく落ち着いた所で、成功経験と失敗経験を総括。さらにはWebマスターが一番気になる検索順位やPageRank・SEO・ブログなど、ロウジンの目で、鋭い?観察と考察記録。
相互リンク専門サイト運営記録
・「厳選相互リンクSEO」サイトにご訪問の方たちや、相互リンク登録希望のサイトさんに対する広報的な役割としてのブログ。トップページからリンクを貼って下さったサイトさんの 重点的なご紹介など。
村田漢方・姉妹サイト・ブログ管理日誌
・複数の一般Webサイトとブログサイトの統括司令塔としての日録・覚書。
寅年・ヒゲ薬剤師の子分はネコドモだ!
・ともに寅年の薬剤師夫婦。虎の子のネ・コドモ5匹。外にも野良猫親子が2匹。人間のトラよせて、9匹だ!
Webディレクターに追いつき追い越せ
・一般Webサイトを3つ管理するオッサン。そのうちの2つの基礎を作ってくれたWebディレクターの技術を学び、追いつき、追い越せ作戦。はたして本当に可能かどうか、忙しい本業をかかえながら、結末やいかに?
非常識な「常識」を覆す
・一般的に、これが「常識だ」と思われていることには、トンデモナイ錯誤が含まれていることが、意外に多い。それらの数々を指摘し、反証するブログ。

2005 10/10 23:47:53 | 相互リンク集
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新しく来局された女性患者さんの中には、病院を転々として、とうとう主治医を無くしてしまった方や、あるいは病院に行くのが不安で、当方に来られた方。

また、時には、既に当方で漢方をお出ししている方でも、デリケートなご婦人方、というより多くは比較的若い年齢層の女性をご紹介するのに、大変喜ばれているのが、「女性総合診療」外来である。

その女性外来がある病院から、紹介用にとパンフレットが複数、送られて来ていたので、必要に応じてご紹介していた。

やはり、最も多いケースが、病院の行き場を失った若い女性患者さんで、漢方を出すより前に、まず、しっかりした診断を受けてもらう意味でも、ご紹介していた。

この度は、折々に見えていた産後の三十台の女性。

慢性疾患のご相談からの縁で、折々に漢方薬をお出ししていたが、一度、その「女性総合診療」外来に行って、よく相談し、検査・診断を受けてくるように勧め、最後の一枚になったその御案内パンフレットをお渡ししていた。

その専門外来に行った折には、パンフレットが無くなったから、ついでに貰って来てくれるよう依頼していた。

昨日、その女性患者さんが、検査・診断を受けてきたついでに貰って来ましたから、と届けてくれた。
病院にも、当方の漢方専門薬局の依頼であると告げてきたとのこと。

幸い、この患者さんは、検査上、大きな問題も無く、一安心。

このように、女性のあらゆる病気の相談窓口としての、「女性総合診療」外来のある病院は、女性の皆さんに、とても喜ばれるご紹介先である。
2005 10/07 08:28:44 | 漢方のお茶でもどうぞ
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