携帯電話やインターネットは、生活を便利にしてくれました。しかし、その反面、子供が有害な情報にアクセスしたり、犯罪やトラブルに巻き込まれる問題を引き起こしている現状があります。
現在の携帯電話の保有率は、小学生約30%、中学生約70%、高校生約95%にのぼっています。
携帯電話には便利さの反面、弊害があります。その弊害から子供を守りましょう。
携帯電話にはインターネットにアクセスできるという点があります。
これが、現在の最大の弊害と言っていいでしょう。
実に小学生の3割、中学生の7割、高校生の9割以上が携帯電話を持っています。現在の世の中では、上記数値からも分かるように携帯電話を持つのは特別なことではなく、普通のことになってきています。保護者が子どもに携帯電話を持たせる主な理由は、家族との連絡のためです。
しかし、子どもの利用実態は違います。子どもは通話よりもメール機能をよく使います。メールの送信相手は、同じ学校の友人が最も多くなっています
また、インターネットの利用経験については、約半数以上の人がインターネットにアクセスした事があるということで、親の目的とは違った利用をしているのが現状です。
そして、出会い系サイトを利用したことのある子供のアクセス方法は約8割の子供が携帯電話から利用しているということです。
このように、保護者は携帯電話を家族との連絡用に与えたつもりなのですが、現実には子ども達は友人とのメールのやりとりに使っています。また、携帯電話からインターネットにアクセスしているものが約半数いますし、出会い系サイトへのアクセスはコンピュータより携帯電話が使われています。
携帯電話は知っているもの同士が話すための道具ではなく、会ったことのない人を含む多くの人とやりとりしたりインターネットにアクセスするための情報端末であると考えた方がよいでしょう。
そして、インターネット上には、便利な情報・有益な情報がたくさんありますが、子どもにとって有害な情報もあふれています。
例をあげると
・援助交際相手を探す書き込み等を掲載するサイト
・合法ドラッグを販売するサイト
・性行為などの動画を配信するサイト
・暴力的な表現の多いサイト
・他人の誹謗・中傷を実名で載せているサイト
などです。
インターネットについては、子どもが自分の携帯電話や自室のパソコンからアクセスできるため保護者の目が届きにくく、子どものインターネット利用状況を知っている親は少ないものです。
インターネットからの子供たちが被害にあう犯罪も増えてきています。
例をあげると
・遊ぶ金ほしさにインターネットの出会い系サイトを利用し援助交際をした
・知り合いの者から脅迫され売春を強要された
などの事件が発生しています。
その対策としてインターネットの有害サイトのアクセス制限ができる「フィルタリング」というものをご存知でしょうか。
「フィルタリング」とは、特定のサイトへのアクセスをできないようにすることです。フィルタリングをかけると、アダルトサイトなどの子どもにふさわしくないコンテンツにアクセスできなくなります。
インターネット内の違法・有害サイトから「子どもを守る」ために、フィルタリングを積極的に活用しましょう。
各携帯電話の上記のサービスについては無料で実施されており、各店舗及び携帯電話、電話から申し込む事ができます。
また、インターネットの利用については、親が関心を持ち、子どもと共に考え、話し合いながら、家庭で独自のルールづくりを心がけましょう。
インターネットの掲示板やチャットに自分の住所・氏名・電話番号・メールアドレスなどを書き込まない。
たとえば、下記のようなルールを作ることです。
・出会い系サイトにアクセスしない
・トラブルに巻き込まれたら、身近な大人にすぐ相談する
・掲示板やチャットに悪口を書き込まれても相手にしない
・広告メールや勧誘メールは相手にしない
・インターネットで物の売り買いをするときは、大人の許可を得る
犯罪、治安