男たちには判らない
夜明けと共に船が動き出したので
5時半に宿を発つことに致しました。
瀬渡し航路の旅から3日目は始まります。






AM5:45出航しました。船内には私一人と1台だけ。

対岸の千光寺側を船内から見返ります。



向島の船着き場付近には、こういった趣きのある建物が健在でした。



朝もまだ6時前くらいです。夏の夜明けに近く、早くから明るいので
島内を適当に走って海岸に出ることにしました。

これが2013年5月23日の夜明け、尾道にて。
ミラと夜明けの海の組み合わせは、島原以来でしょうか。




足元の砂浜はご覧のような貝殻の浜です。
こんな綺麗な浜は初めて見ました。





この島内の小さな港から、さらに小さな島への航路が出ています。
別に気が遠くなるようなものでもありませんが、旅ってそういう
不便な物を訪ねることなのでしょう。





歌という風流な港に流れ着くらしい。



反対にこの小さな港に上陸すると、この高速有料道路の
雄大な気分にさせる看板が目に着くのです。
ラ・ストラーダ。これぞ「大いなる道」の旅の始まりを意味している。
旅へのいざないって、こういうものに惹かれるのでしょうね。
碧空に聳えます。



古い港で佇んでいるうちに、夜が完全に明けて朝の光が強くなりました。



犬を連れた散歩の婦人と、朝早くから野良仕事の奥さんと
犬の会話で港の前では盛り上がっています。



すぐに有料に乗ってしまうのは勿体ないので、もう少し島内を探検する
ことにしました。
古い社の綺麗な新緑が目に止まりました。



これは絵馬ですが、海上を並んで走る何艘もの古い形の和船が描かれているのが
興味深い。



この社の名前は、津部田の五鳥神社というらしい。
祀っているのは住吉宮、盛大なお祭りも開かれる島の鎮守のようだ。
http://blog.livedoor.jp/takasamurai1209/archives/51553591.html






見事な新緑の大楠をもう一度。
先週はオークス。カンケイナイカ。



地図を見ると、島の西岸には、岩子島という島が並んでいて、橋が架けられています。
こんな機会だからということで、向島から岩子島にも渡ってみました。



何だか平たい島です。農業の島と言った感じ。




でもこういうものにも、目が止まります。巻き上げ網の下に落ちていたイカの甲羅。
あーイカ食いてえ。



車で走り去りかけて、こういう建物にも気になって、停めて調べてみました。
少し山かげに発見した謎の木造建て家。
農業倉庫とは少し違うようです。



何だろうと裏側に回ってみると、こちらにあった入り口には、このような鉄柵が。

昔の牛小屋だったのだろうか。しかしこの模造ガン、それも大型のマシンガン
みたいなものはナニ? ぜったいゴッコプレイしたな、ここでキット(爆)。



“牛小屋”から戻る途中、野壷を発見しました。昔の肥だめ。
よく子供がハマって命を落としたもんです、ハイ。



カラスノエンドウの一種、これは大きくて綺麗なマメ科の花です。



再び向島に戻り、因島を目指すことにしました。その前にこんな風景に
目が止まります。昔のタバコ屋健在。僕らは自動販売機とコンビニの普及で
タバコ屋さんに買いに行くという些細なお使いなどのコミュニケーションも
3―40年くらい前に無くしてしまったのかなあ。
池田の駅前にも、前回の大幅値上げ前までには、古風なタバコ屋さんが居て
お婆さんが囲炉裏こたつに座って、何十年と売っていたんだけれど、廃業して
さらに建物も昨年解体して更地になりました。ここはまだ裏の民家の店舗部として
生きているようです。



これは何でしょう。よく伸びた木陰の後ろに回って見えにくいですがいい感じの
建物。



扉窓部に顔を付けて中をのぞいて、にっこり。何と懐かしい小学校の講堂が
ここには残っていたのでした。私もこういう所で入学式をしたなあ。



西瀬戸自動車道路に戻り、因島に渡ります。橋だけ通って550円。

因島に渡ると一段と植物の花の香が強くなってきました。これがその正体。
今の季節は柑橘系の花が、一斉に実を付けるための開花と甘い香りで
受粉のために昆虫たちを呼び寄せているのです。



こんな花も咲いていました。熱帯植物系の何でしたっけ。何十年に一回しか
咲かない花で、この花が咲くと竹の花のように、その年は天変地異があるんじゃ
なかったっけ?



因島には水軍城の跡が残っていますが、朝の時間なので、その手前にある戦の為の
砦のような中世以来の佇まいのある寺に入ってみることにしました。



裏山が墓所の段々畑にずーっと上の方までなっていて、上がる度に眺望が良くなって行きます。



これは古い、宝篋印塔なので、江戸より前から、この場所にあったのか、
他所から移したのか、非常に古い形式の墓石です、しかもかなり大きい。



一番高い所からの眺め。



道を挟んだ高い山の中腹にも寺の甍らしきものが見えて、下の道を往来する者を見張って
います。

その厳めしさに、この島の特殊な性質が見えるような気がしました。
でも道路脇でこんな種や苗を売る店を見掛けると、平和な時代は良いなあと感じました。


2013 05/28 12:02:11 | 旅日記
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