男たちには判らない

2012年 02月 の記事 (2件)

読者の皆さんは靴を使いこなせていますか。
お気に入りの靴に寿命があるとしたら、どのあたりで考えて
諦めて処分されるか。反対に思い入れのある靴をなんとか
もう一度再生して昔のように履いてみたいと考えたりしませんか。

私は一足長年持ってるショートブーツ、かかとの少し上まで
ある冬用の靴を持っています。おそらく買って(もらったのは)
高3の1978年当時の靴でしょう。一冬に何回かしか履かない靴です。
でもこの靴には青函連絡船に乗って冬の北海道まで履いて行った
思い出があります。




1983年当時は冬の北海道は「スノトレ」という靴を履いて行くのが
仲間の常識でした。でもあんな子供の長靴が巨大化したようなものって、
私は美学が許しません(笑)そのくせ上着もダウンジャケットは大嫌い
(相撲取擬態の肉襦袢かと思ってた)のでおっさんが着るような首に
ころころのついた屋外作業用の「現場服」を親父殿から借りて防寒装備で
北海道に向かいました。

道内で他の連中より足下が軽いので撮影の動きは軽快でしたが、
底のパターンで滑りやすいのと、流石に長時間雪中を歩いていると
だんだん雪が凍みてきます。
まだ道内に多い昔の客車列車に乗り込むと、窓側のスチーム菅の上に
靴を置いて靴下も脱いで乾かしたものでした。

そんな思い出のある靴も多用しないとはいえ、20年を過ぎると
「もう無理かな」と思える状態になりましたが、ナンだか捨てたくなく、
靴修理の店を見つける度に持ち込んでは断られ続け、近年は諦める
寸前の状態でした。

昨冬、大阪に越してまた靴修理の店を探さなくてはいけなくなり
何軒かに電話。
そんなおり見つけたのが今回紹介する箕面の「リペアマイスター」です。
住宅街の中の分かりにくい位置にありますが、今は新稲からまっすぐ
北上して行けます。

驚きの修理術をお見せしましょう。




これが外した古い靴底と中ジキ。



こういうオールソールというタイプは新製に近い作業となります。
その分費用も1万円以上かかりますが、その後実は靴が小さくなって
しまい履けなくなったことを申告すると、ストレッチといい靴幅を広げる
作業を無料でやっていただきました。



これは2004年にトルコのイスタンブールの靴屋で買ったお気に入りの靴。
これもウレタン底が数年で割れ始め町の靴屋に「ダメ」といわれました。
底の総替えと革部との間のビード(細い紐状の部分)も遭う素材を西成の
萩之茶屋まで探しに行って「雰囲気を壊さぬように」あつらえてくれました。



これは15年ほど前にセレモニー用に買った黒革。底が破損してたのと
履かなくなって靴が縮み足が痛くてどうしようもない状態。
これも修理とストレッチで再び履けるようにしてくださいました。

よく思うのですが、ファッション誌やお洒落な人の発言には、高い靴を
買うのも方法といいます。でも5万円以上の靴をざらに履く人は
そういるのかな。僕は車と同じでメンテにお金をかければ半永久とは
いいませんが、愛着のあるシューズを快適に長く履けるのではないか。
今後の人生はそれでいこうと思います。

リペアマイスター箕面は結構修理に時間がかかります。革の鞄は
1年待ちともいいますが、靴修理は1ヶ月前後、それはマイスターに
相談して、材料があればそれなりの納期であがるようですよ。

電話072-721-4163
箕面市箕面4丁目です。

2012 02/05 12:00:00 | 日記 | Comment(2)
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2012年1月29日 極寒

朝は荻窪から出発した。
前夜は西郊ロッジのご主人に荻窪とプリンス自動車のお話を伺った。
中央線沿線がまだ武蔵野の時代から、軍人の町になり、戦中派になじみの深い
中島航空機から富士重工(スバル)と富士精密(プリンス)が生まれたのである。



このガレージの2台隣には、なんとグロリアが寝ているのだよ。

(参考写真)


さて、首都高に乗るのに、高井戸に出ようとしたらご主人は「新宿に出た方が近いですよ」
と事も無げに言われる。ままに青梅街道を走って行くと高円寺中野と過ぎ、朝の新宿に
程なく出たので、本当に荻窪は都心に近いのに静かな町なので驚いた。



お台場には、個人エントリー車は朝の7時から8時の間に入るのがルール。
7時過ぎに荻窪を出て8時前には難なくお台場到着。結構私も首都高や東京を
走る回数が増えてきた。道に迷っていらいらすることもない。
会場周辺は早朝から、エントリー、非エントリーの2派が異様な空間を演出している。
エントリー車は、真面目くさった旧車、もしくは少数だが外国製の本物のクラシック。
非エントリー組は、ヤンジャンや、ヤンマガの漫画からそのまんま出て来たみたいな
落ちこぼれブルース、いや私は否定はしていないのだよ。むしろこれはエスノロジー
(民俗学)だと思っている、興味ある「標本」がたくさん集まって、そこら中を旋回
してたり、朝から爆音を鵞鳴り上げている。
こういうときにそっちに反応する人も多くて面白い。
「まあ、ええんじゃないの」と私も見に行きたいのだが、今年は寒くて、さらに
再入場が面倒くさい方式に変わったので、行きそびれてしまった。

一般入場前の時間帯は、会場の空気が澄んでいて、エントリーと関係者だけなので
挨拶がしやすい。
私もこの時間が一番好きだ。常連のあの車はは来ているか。面識は無くともお互い
人生まだ生きていて、好きな車に乗れている。これが新年の賀詞なのである。
だからニューイヤーミーティングなのであり、浪速からわざわざ走って参加する、
意義はそこに最大のポイントがあるといえよう。


今年も来ていた大阪ナンバーのワンオーナーのジャガーXJ6のシリーズ2モデル。
まだ三角窓の残っている時代の70年代後半あたりの車だ。
非常に当りの悪い個体の多かったシリーズ2を、ここまで維持するとは並大抵でないと思う。
一度ベテランオーナー氏にインタヴューしたら、「買った値段の数倍かけて、普通に走る
車にしあげた」と仰られた。その通りだと思う。「その後は楽ですよ」、頭が下がる。

私はイベントにエントリーしている車というのは、見てもらいたくて出しているのである
から、ナンバーを修正して消す必要はないと判断するので、そのままピックアップします。
必要が有る人はコメントいただければ修正します。


隣に124スパイダーがやってきた。この方も何度か会場で並んでいる。

これが2つ前のオールドタイマーに乗っていたサーブ99である。
一見非常に900の初期に似ているので、改名しただけかと思っていたが、実のところは
結構別のモデルのようで在る。
こういう、地味な、平凡な、(不人気な/笑、御免)すっぴんの輸入車を選んで乗り、
もちろん「ディーラー車」の誇りを矜持しつつ、乗るオーナーは、俺は漢(おとこ)
だと思う。我もそういう傾向が在る。「花の慶次」に出て来る漢というのは、そういう
野郎たちのことではないのか。



サーブ99の“たまらない”ところを、何パートかピックアップしておく。

今年気になったのは、いすゞフローリアンである。

この横浜ナンバーのグリーンの綺麗な個体は、記憶では10年以上前から来ている。
この車が、「だんだんと仲間を」集めてきて、今年は3台の花(フローリアン)が咲いた。
岩5ナンバーは前照灯が変形角2のオリジナルデザインに近い初期の後期モデルである。


ところで、東北には昔はフローリアンがたくさん走っていた。なぜだろう。
駅前タクシーには非常に多くて、私は1981年に初の東北旅行をした時に考えた。

その答えは、天然ガス車よりディーゼルの方が、寒冷地では強いからでは、と
推理した。
その頃ディーゼルを日本で作っていたのはいすゞである。
鈍重で不格好なフローリアンタクシーが、そう思った瞬間、実に頼もしく思え、
一度学生旅行なのに乗ってみた。いやーこれだなー。それが「来ていた」のである。

構内タクシーの標章。「仙」は仙鉄局。日本国有鉄道仙台鉄道管理局の管轄駅に
乗り入れの可能な登録車両だ。


何か、当時物の補修ペイントとか、新聞や雑誌から構内タクシーの写真とか転載して
室内に並べておられました。こういうプレー(遊び)も有りなのが、このお台場の1日
なのである。変態プレーといったら失礼であろうが、根はコミケに近いものがある。

2012 02/04 04:34:17 | 日記
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