男たちには判らない

2007年 06月 の記事 (3件)

大分県の由布市から耶馬渓方面に抜けることにしました。谷合にはいくつも古い村があり、どこを通っても面白い風景が広がります。
また山間の道に咲く名も無き季節の花が、旅人の心を慰めてくれます。例年この時期に九州の山中に咲く白い小さな花を沢山つけたこの植物には、近づいてみると小昆虫が群がっているのが分かるでしょうか。
画面左側下の緑色の“ブローチ”はコアオハナムグリです。

不思議な風景、これはダムの人造湖が流入する土で埋まりかかったので浚渫しているところでしょうか。

のどかに草を食む牛の群れ。日出生(ひじゅう)台という自衛隊の演習地です。人間はもちろん立ち入り禁止。歴史は古く明治期から陸軍の管轄です。

ここで進路を変えさらに高台へ。こういう風景、見慣れていますが好きです。

峠の上から。大分の風景、山の姿には熊本や鹿児島のような男性的雄渾さはありませんが、反面そこがほっとする所があります。「帰ってきたぞ〜」って。

平凡なシーン。上空からみると棚田です。もうすぐ田植えですね。護岸の石積みなど注目もしませんが、江戸やもっと先史からの百姓の営みの積み重ねです。

院内地方に多い石の眼鏡橋。僕の心の世界遺産。

杉の巨木2本に見とれて車を停めました。藤群(ふじむら)神社とありました。推定樹齢400年。長寿は何であれ有り難いことです。
社殿を丁度修復中で、地に置かれた建材が分かるでしょうか。
一人の大工がもくもくと作業中で、鋸引かれた杉材の香りが境内に漂っていました。江戸も昭和も平成も、ずっと昔からこの風景は変わらない。


耶馬渓に出ました。柱状摂理など火山岩が奇怪な様相をあちこちに飛び出させて、道行く人の眼を驚かさせてくれます。
秋の紅葉と春の新緑と、シーズンのドライブは楽しいです。

今回の小発見。この木造の建物はもしかしたら貴重な戦前建築のホテルかもしれません。ベランダで布団を干しているので営業中とわかります。

深耶馬渓鴫良(しぎら)にて。右に向かえば柿坂、山国川方面へ。左に曲がると豊後森。このあとは右に曲がって耶馬渓ダムの湖畔で洒落たレストランを見つけお昼を取りました。
高校時代に工事中のダム付近で乗っていたバイクのチェーンが切れて4キロ以上押し、柿坂の町で修理工場を捜して、さらに日曜日で工員がおらず事情を話し開けてもらった工場で自分で修理した思い出があります。
いま思えば若い日の苦い経験、あの日の苦闘の跡も今は湖の下です。

湖面から入ってくる爽やかな風に一瞬、おだやかな夏の表情を見た気がしました。
2007 06/07 03:14:01 | 旅日記 | Comment(0)
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久大本線(久留米と大分を結ぶ九州横断の線路)を大分から列車に乗り1時間で湯布院盆地に入る。由布院駅の一つ手前に南由布の駅がある。
進行方向の正面に由布岳の美しい姿が聳え、清々しい高原の風が車窓に飛び込んでくる。私の久住、阿蘇の旅はいつもここで前奏曲から本章に入ったと感じる。それは初めてここにきた時から30数年経っても変わらない。



由布院駅は近年、九州の軽井沢駅の趣きを備えるようになった。昔は雲仙がその役割であったが。


ここには九州唯一の自動車ミュージアムがある。やがてはフォロワーが現われるであろうが、ちょうど河口湖の同類ミュージアムのような、時代と文化が混在した、「あの時代」の混沌とした雰囲気がある。

表に停めてあるボンネットバス。なんと元北陸鉄道の所有である。
(近産コーチ/いすゞ製)


レストア前のモーリスマイナー。タクシーの表示はおそらく遊び。

中2階に飾ってあるMG−TD。

2Fのカフェから。湯布院は盆地なのでどちらを見ても山が見える。
朝霧の発生で国道は亀のような運行になることも多い。

マツダの古い消防車。三角形6面体のような正面デザインは見事。
いかがわしさの証明その1。館内各所に置かれたジュークボックス。
今でも100円入れるとレコードが降りてきてワウフラッターしながら歌謡曲を唄う。


さらに屋外には飛行機も。何じゃこりゃだが操縦席には誰が見てもゲーセンのパネルが埋め込まれて100円で“操縦”できる。このアバウトな発想がこのミュージアムの魅力かも。
2007 06/05 09:44:37 | 旅日記 | Comment(0)
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黄昏航海、平日の神戸発大分行き、ダイヤモンドフェリー1便に乗り、九州の実家へとんぼ帰りの旅をしてきました。

まずは食事です。この船は古い分、食堂が広く伸びやかに作られています。私の好物はこれ、スペアリブ600円と生ビールがあれば申し分ありません。


朝の別府で、念願の駅前にある古風な温泉に入ってきました。

この湯は熱くてなかなか入れませんでした。浴槽はもう1つあり、ぬる湯は大丈夫です。
ここで週3回来ている自称パチプロの年齢不詳のおじさんと雑談に。
この温泉、相部屋ならなんと1500円で泊まれることも知りました。う〜ん怪しくて素敵です。他に地元しか行かない100円の浴場もあるそうです(ここは300円)。全部大分弁での会話です。
そげーこげー いっちょることある。


別府を出発し、まっすぐ小倉方面に行かず、熊本側に向かい旧やまなみハイウエーを走ることにしました。



気持ち良さが違います。新緑の大分、昨日のうちに月が変わり6月の朝になっていました。
2007 06/03 08:53:19 | 旅日記 | Comment(0)
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