男たちには判らない





車趣味を長いことやってると時にマンネリ、そんな時期もあります。
しかし今回は面白いことになりそうな予感がします。
ドイツに昔、タウヌスという車がありました。
フォードヨーロッパがまだイギリスとドイツで別々の車を作っていた
ころ。
そんな時代があったことを初めて聞く方もおられるでしょう。
著名なカプリというスポーツクーペがあります。
地中海のリゾート島の名を持つこの車から両フォードの
統一化が始まりました。1965年のことです。

保守的な英国フォードに対し、戦後の西ドイツのフォードは
1960年代より意欲的な小型車作りを始めます。この辺の理由と
背景はアメリカの資本がバックにあり、生産態勢が復旧するのが
民族資本系より早かった。それはオペルにも言えてローコスト、
軽快名作のカデットなどが生まれます。
反対にBMWはまだ空冷2サイクルの700の時代で、後の道筋を
つけるノイエクラッセ1500〜1800シリーズの登場は少し遅れます。

てな話をしたのが、茨木のジャンクヤードという名で自動車整備
手がけるS氏と数日前でした。冒頭の写真がその場に出てくる1960年代
はじめのタウナス12Mです。ストロボが光っていないので謎の写真ですね。

このタウナスはV4空冷エンジン前置きFFで、1200ccの排気量で
この4m超す中大型ボディを動かす意欲車でした。
ドイツの技術でアメリカの血の入った車作り、おそらくはフォード本国で
試験できない思い切った小型車作りに挑戦したプロジェクトの妙味
だったのでしょう。デタント、冷戦時代下の西ドイツでこんな蜜月が
あったことを技術史として知っておいてください。

さてタウヌスの派生にはこんな面白い車種もありました。





トランジット、VWでいうところのtype2のデリバリートラック/ヴァンに
当たります。実に愛嬌のある犬のような顔と魅力的な小型バスたち!
欲しくなってきます。

当時、日本で輸入を手がけたのが東京近鉄モータースでした。
近鉄が輸入車代行業をしていたことを知る人も少ないですが、トップ
佐伯勇の指示で東京進出の本拠でもありました。改軌、ビスタカー登場と
息上がる中日本の猛牛、経済三国志の立役者のひとつです。




さて少しの成功を収めたタウヌスはもう一方の自動車作りを同じ名前で
始めます。今度はFRでもう少し大型のボディ、それが17Mです。
初代17Mは実に個性的な卵形のヘッドライト/のちのトヨタセリカに
影響を与えたといわれるU字型バンパーを持つユニークなデザインでした。
P3タウナスに続いて改良型のP5タウナスにはV4エンジンを6気筒にした
20Mも登場。タウナスの完成時代はこのあたりで、英、仏、伊でもない
西ドイツ製個性的なサルーンの完成でした。ちなみにFRのタウナスは水冷を
採用しています。

私が発見した当時輸入もののP5タウナス17Mの写真をお見せします。









私が昨年暮れにこの車に気付き1月に見に行き8ヶ月。
今回、ジャンクヤードの主人が偶然タウナスシリーズに「萌え』て
おられることを知るまでは、手に入れた所で如何ともしがたい状況
でした。

不思議な車繋がりを再点火してくれたのは友人で、ここに彼の車が入庫
しているのを知るまでは、まさかこういうことになるとは予想できません
でした。

まだまだこの話は半分書きかけのストーリーです。今後の展開に
ご期待ということでこの項を終わります。

タウナスの当時のCM
http://www.youtube.com/watch?v=5kuNEKV0jTI
2009 09/20 23:38:35 | くるま全般 | Comment(0)
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