男たちには判らない


3月25から27まで、山口県下の先祖の墓地へ
行って来ました。
その旅の道中は、例によって中国地方の山間の村や町を
いくつも見てきました。

神石、上下、竹原、呉。
これは最終日の広島から三次に向かう途中、吉田という町、
現在の安芸高田市で遭遇した、素晴らしいワンオーナー’s
です。



この町の、印象深い清流にかかる橋のたもとにある
写真館のあるじの愛車です。
国道54から旧道をみつけて、そちらに入り込み
何気にウオッチ&ランしているときに発見しました。

この日も、3月の終わりと思えぬくらい冷え込んだ朝でしたが
ご主人はご趣味の花の写真を快晴になったので、撮りに
行かんと、暖気されている所でした。

28万円のパブリカ700に乗っている時代に、この車は
100万円しましたと、今でも誇らしげに話されます。
まだ8万?しか走っていないと。

僕の850クーペにも大変感心されて、前に持ってきんさい、と
広島弁で言われたので、ガレージ前まで移動。朝から楽しい
自動車談義になりました。



表通り風景です。

その後、立ち去るときにご主人とがっちり握手。
えもいえぬ、車を愛した男の人生に祝してだと、思いました。

この町は毛利が戦国大名になり、小さな郷雄から大出世する
までの居城、郡山城の麓です。毛利元就の墓も残っています。
この後、私も上って見ました。

まだ登山道には氷が残る寒い朝でしたが、昔の人はこの山中
から、中国全道を平定するまでの覇業を、こなしたかと
思えば感無量でした。

ふと、思ったのは
私も少し武士の血が流れています。
昔の男は、出世するためにはいくつもの機会を遭遇するうち
名馬を購入するのには、金銭を惜しまなかったと聞きます。
あの写真館の当主は、スカイラインになぜ、ぽんと若い時に
お金を出したのか。判るような気がしました。

町一番の高級車に乗る。それはいま、レクサスに1千万出す
のとは違います。高性能は男の勲章だったのでは。

私は、自分の850クーペがまた一段と愛おしく感じられました。
無事これ名馬。
ちゃんと三次から池田までを4時間くらいで帰って来れました。
これもまた、別の意味で
駿馬と言ってやっていいのではないでしょうか。


2010 03/28 04:49:14 | 旅日記 | Comment(0)
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