男たちには判らない




4月の土曜日、知人の誘いで「奈良少年刑務所と市内の近代建築を見て歩く」
ツアーに参加した。市内北京終町で開催中の、少年刑務所の貴重な内部を写した
写真展に合わせてのイベントだ。



この催しは、詩作で同刑務所に通い、支援活動されている作家の関わられる
「ならまち通信社」と、私の友人である歌人と、NPO法人・Jヘリテイジの合同企画で
ある。ここで、Jヘリテイジという若い人たちの(まだ発足して日は浅いが)、グループ
を知った。
http://j-heritage.org/



言葉の説明は省くが、彼らのうち、いくらかは「廃墟マニア」の出身であったらしい。
元気がないといわれる現代の若者だが、マニアの行動力は面白い。
日本中の廃墟の話。中でも北海道の炭鉱の跡を回っている若い人の興味・関心は
私の心に深い印象を残した(今の言葉でいうと「刺さった」というのですね)。私は
北九州・筑豊の閉山最終期の話を、実話として語れるからである。



廃墟マニアは、目立ってくるようになると「(いつまでも)アブナイ人たちのままでは
イカンだろう」と、いうことで、一部は産業考古学に合流し、ここに独自の観点で、自ら
も日本中を回るのなら、「歴史観光」というジャンルが合ってもいいのではないかと、
新しいツーリズムを確立した。以上が私の分析である。



もちろん推測の多い文章なので、改めることがあれば順次補正する。
ただ、近年の里山を初め、日本を再発見するツーリズムの中に、何か、新しい風が
吹いてくるのを感じてしようがない。
日本は「ツーリズムの時代」に入ったのではないか。
炭鉱を知らない人たちに、坑道の奥まで見たいとさせるエネルギー。そこには「欲
する」と「調べて回る」という楽しさが付いて回る。旅の原点はこちらだ。

奈良町の坂を上がり下りしながら、こんな街のゲストハウスを起点に、ランドナー
(旅行用自転車)で探訪する旅もいいな、と感じ始めた一日であった。

2010 04/11 13:17:41 | 都市風景 | Comment(0)
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