読者の皆さんは靴を使いこなせていますか。
お気に入りの靴に寿命があるとしたら、どのあたりで考えて
諦めて処分されるか。反対に思い入れのある靴をなんとか
もう一度再生して昔のように履いてみたいと考えたりしませんか。
私は一足長年持ってるショートブーツ、かかとの少し上まで
ある冬用の靴を持っています。おそらく買って(もらったのは)
高3の1978年当時の靴でしょう。一冬に何回かしか履かない靴です。
でもこの靴には青函連絡船に乗って冬の北海道まで履いて行った
思い出があります。
![](http://bany.bz/coupe/img/thum_vdd8x8u6e6e9943.jpg)
1983年当時は冬の北海道は「スノトレ」という靴を履いて行くのが
仲間の常識でした。でもあんな子供の長靴が巨大化したようなものって、
私は美学が許しません(笑)そのくせ上着もダウンジャケットは大嫌い
(相撲取擬態の肉襦袢かと思ってた)のでおっさんが着るような首に
ころころのついた屋外作業用の「現場服」を親父殿から借りて防寒装備で
北海道に向かいました。
道内で他の連中より足下が軽いので撮影の動きは軽快でしたが、
底のパターンで滑りやすいのと、流石に長時間雪中を歩いていると
だんだん雪が凍みてきます。
まだ道内に多い昔の客車列車に乗り込むと、窓側のスチーム菅の上に
靴を置いて靴下も脱いで乾かしたものでした。
そんな思い出のある靴も多用しないとはいえ、20年を過ぎると
「もう無理かな」と思える状態になりましたが、ナンだか捨てたくなく、
靴修理の店を見つける度に持ち込んでは断られ続け、近年は諦める
寸前の状態でした。
昨冬、大阪に越してまた靴修理の店を探さなくてはいけなくなり
何軒かに電話。
そんなおり見つけたのが今回紹介する箕面の「リペアマイスター」です。
住宅街の中の分かりにくい位置にありますが、今は新稲からまっすぐ
北上して行けます。
驚きの修理術をお見せしましょう。
![](http://bany.bz/coupe/img/thum_n1p241amsm6s2z5.jpg)
これが外した古い靴底と中ジキ。
![](http://bany.bz/coupe/img/thum_yyydng1zgke2g68.jpg)
こういうオールソールというタイプは新製に近い作業となります。
その分費用も1万円以上かかりますが、その後実は靴が小さくなって
しまい履けなくなったことを申告すると、ストレッチといい靴幅を広げる
作業を無料でやっていただきました。
![](http://bany.bz/coupe/img/thum_zhmuuyxhfprar4h.jpg)
これは2004年にトルコのイスタンブールの靴屋で買ったお気に入りの靴。
これもウレタン底が数年で割れ始め町の靴屋に「ダメ」といわれました。
底の総替えと革部との間のビード(細い紐状の部分)も遭う素材を西成の
萩之茶屋まで探しに行って「雰囲気を壊さぬように」あつらえてくれました。
![](http://bany.bz/coupe/img/thum_ftf6az3x5e7qs5w.jpg)
これは15年ほど前にセレモニー用に買った黒革。底が破損してたのと
履かなくなって靴が縮み足が痛くてどうしようもない状態。
これも修理とストレッチで再び履けるようにしてくださいました。
よく思うのですが、ファッション誌やお洒落な人の発言には、高い靴を
買うのも方法といいます。でも5万円以上の靴をざらに履く人は
そういるのかな。僕は車と同じでメンテにお金をかければ半永久とは
いいませんが、愛着のあるシューズを快適に長く履けるのではないか。
今後の人生はそれでいこうと思います。
リペアマイスター箕面は結構修理に時間がかかります。革の鞄は
1年待ちともいいますが、靴修理は1ヶ月前後、それはマイスターに
相談して、材料があればそれなりの納期であがるようですよ。
電話072-721-4163
箕面市箕面4丁目です。