エッヘン

2005年 12月 28日 の記事 (1件)


風による停電と特急の脱線
12月19日の朝8:45ごろに発生した関西の大停電は、送電線の線間短絡が原因で大飯原子力発電所の4台中の2台の発電機を停止することになりました。
12月25日の午後JR羽越線で特急いなほ14号が脱線転覆したのも突風によるものと報道されています。
この二つの出来事の原因になっているのが突風です。自然の力なのです、この自然な力も太陽の熱と地球の自転が温度差を作り、温度差で空気の移動が生じて、その差が急な部分で突風になったのです。
丸い断面の電線に風が当たると裏側に乱気流が発生して渦を作ります、丸の断面ならどの方向からも対称形の乱気流になります。通常は横からの風が雪を含んで側面に付着すると三角と○をあわせた断面に変化します、この形状に斜め下から風を当てると、飛行機の羽根のように、上側の気圧が下がって電線が上昇して上の電線と接触します。(ギャロッピング現象)今回の電線短絡を発生した場所は、相間のセパレータを入れてない場所で発生し停電事故になりました。(東北ではガイシの雪塩での放電も重なり複電が遅れました)
特急の脱線事故も同じで、斜め下方からの風で電車が持ち上がって脱線になりました。この対策は、速度を落とすことです、それでは何故速度を落とすと脱線しにくいのでしょうか?電車1両の長さは20mです、止まっていると風速20m/sの風は側面の面積に受けます、時速100km/Hで走ると、1秒間に27.8m進みますので、1秒間に20→47.8m(2.39倍)多くの風の中を横切ることになり見掛けの面積が増えて横圧が増えます。
走る車から手を出して、手を振ると強く風圧を感じる原理です。対策は、電車の側面の形状を小さくして風を受けない形状にするのと、先頭車両のダウンホースを大きくして(新幹線の700系)、車体と線路の間に側面からの風が入らない車高の低い車両に(GTカー)にするのが対策です。又風避けネットやフェンスが有効であることは当然です。
積極的な対策としては、慣性モーメントを増やす高速回転体を先頭車両に設ける案もあります。間接的な最近の脱線原因に箱体の剛性の向上、空気ばね、電動機の個別制御によるトルク振動があります(2台直列運転→個別運転)。

自然との知恵比べで事故関係者の知恵が自然より低かったのが事故です、対策が無いとの対応は、繰り返すつもりですね?安全が売りの輸送機関です。(JR東日本さん、JR西日本さん、)知恵を絞って繰り返さないことが大切です。

太平洋がでも吹雪になったら、大停電が発生します、今までに無かった要因が脱線や停電を発生させています。自己防衛をしてください。

寒い風の中殿はこんなの状態です、師走で疲れてる顔です・・可愛がって!。
2005 12/28 21:00:05 | 何故の解明 | Comment(0)
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