リチュウムイオン(ポリマ)電池の何故
リチュウムイオン電池は、軽量で高エネルギなのでノートパソコン、模型ヘリ、模型飛行機に使用されています。
しかし、取扱に於いて次の注意が必要であります。
(3.7V/1セル基準 1〜3は電池の保護回路が行っている。)
1、過充電で4.2V/1セル以上にしない。
2、定電流で初期充電し最終は定電圧で充電する。
3、3V/1セル以下まで放電しない。(限界は2.6V)
4、保管する時は80%充電とする。
5、使用する温度を下げない。
6、放電直後に充電しない。
7、衝撃を与えない。
1〜7の理由を下記の文章で納得してください。
リチュウムイオン電池は、正極にリチュウム酸コバルト、負極にカーボン・グラファイトを用い、
リチュウムを吸蔵するカーボン・グラファイトの格子状の電極が特徴です(軽い)。
(ニッケル水素電池は水素吸蔵金属が格子状の電極になっているのと異なります(重い)。)
【充電過程】
リチュウムイオンは小さく、カーボン格子結晶の間に入ってきて負極から電子をもらうと還元されてリチュウム金属原子となります。金属原子となったリチュウムは1S軌道から、2S軌道の大きさまでふくれあがります。カーボン間隙に充満していく時、余裕がある80%まではリチュウム原子が整列まま入ってきます(定電流充電)。そして、最後の20%は格子を押し広げて入ってきます(定電圧充電)このためゆっくり充電しないと格子を破壊してしまいます。これが1,2,4の理由です。
【放電過程】
カーボン・グラファイト格子結晶の隙間に詰まっていたリチュウム金属原子が電子を陰極に放出し、イオンとなって電解液の中に飛び出して来ます。この現象に運動エネルギがあり温度が低いとこのエネルギの出方が減少してしまいます、一方、温度が高いと充電より数十倍の電流を取り出せる特長となります。
放電しすぎると格子結晶の1部分に集中し熱破壊されてしまいます。3,5
放電直後に残留エネルギの分布にばらつきがあり、時間を置いて分布が均一化してからの充電が電極を傷めません。6、
【扱い】
カーボン・グラファイトは結合力が弱く機械的に壊れやすいものです。7、
使用後、数分経過すると電池が復活するのは電極のイオン均一化のための現象です。
リチュウムイオンとポリマの違いはリチュウムイオンの液体をゲル状重合体にしたもので1.5倍程度容量が向上しています。
長く使うためには、暖めて分けて使い、目いっぱい充電しないことが電極に無理をかけないことになります。
やっと登場リポ電池で豪快に飛ぶ双発水上機、良い音がします。憧れ。