ケミコンメーカ(一部Webより)
COMPAQやGatewayはIntelマザーOEMのためか、日本製ケミコンが使われており一安心。
しかし問題はDell、社内に15台中14台が液漏れまたは予備軍になっている。
ケミコンメーカは全てYECです。
2003 07月からコンデンサ破裂現象が世界各地で話題になり始めました。原因は台湾メーカが日本のコンデンサをコピーしたつもりで、肝心の成分1つが欠けていたためと言われています。
日本ではルビコンとかいうメーカが10-15年ほど前に経験済みの問題で、コンデンサ内の電解液に入れる触媒が欠けていたために水素ガスが発生して液漏れ/破裂してしまうのです。
この不良コンデンサ(おそらく濃緑色に金色の筋が入ったJackconまたはTAYEH 1500μF 6.3V)は通常の寿命の半分以下でスカスカになってしまうと言われています。
アルミ電解コンデンサ(ケミコン)
アルミ電解コンデンサは、1908年、GE(General Electric)社によって開発されました。このアルミ電解コンデンサについて理解しておかなければならないポイントはたくさんあります。
1つめは、容量において他のコンデンサと大きく異なる点があります。それは、測定条件によって容量値がどんどん変化するということです。アルミ電解コンデンサの容量値は、20℃、120Hz(または1kHz)の交流で測定されますが、容量値は、高温になると大きくなり(20℃→50℃の変化で105%〜110%になる)、低温になると小さくなります(20℃→0℃の変化で90%〜97%になる)。また、周波数が高くなると小さくなります(120Hz→10kHzの変化で60%〜70%になる)。つまり、全く一定ではないということです。
2つめは、封入されている電解液は、時間とともに封口部から徐々に外部に拡散してしまうということです。このスピードは、温度が高いほど加速されます。ですから、電解コンデンサの劣化が進行するにつれて、重さも軽くなってゆきます。寿命は有限であり、使用条件によってはかなり短期間で劣化します。アルミ電解コンデンサの温度管理がうるさくいわれるのは、こういう理由で劣化が急激に早まるからです。
3つめは、宿命的に、常に洩れ電流が存在するということです。誘電体である酸化皮膜は、漏れ電流の存在によって常時修復され続けています。従って、高い絶縁性能が必要な個所では使うことができません。アルミ電解コンデンサを使わないで長期間放置しておいてから使用すると、漏れ電流が正常時の10〜100倍くらい増加します。誘電体の皮膜の修復のためにより多くの漏れ電流が流れるからです。 (数分後、漏れ電流1mA以下なら使用できる。)
上記の3つの問題だけでなく、周波数特性が悪く、誘電損失が大きいという欠点は、最近は相当に改善されてきています。従って、古くに製造されたアルミ電解コンデンサは、最近製造されたものに比べるとかなり劣っており、しかも、古くに製造されたものは時間が経っている分さらに劣化が進行していると考えなければなりません。アルミ電解コンデンサは「生鮮部品」ですから、古くなったものを再利用するのは賢明ではありません。
さらに、アルミ電解コンデンサは、10℃以下の低温では、等価直列抵抗が大きくなるなど、極端に性能が劣化します。冬場、冷え切ったアンプの電源を入れた直後では、リプルが十分に除去できずにハムが出たり、低域性能が悪いためにいつもどりの音がでなかったりします。
ところで、アルミ電解コンデンサの外側の金属パッケージはどこに接続されているのでしょう。チューブラー型の場合は、じかにマイナス側に接続されている様子を目で確かめることができますが、縦形の場合は、コンデンサのアルミケースと陰極端子間は、ケース内側の自然酸化皮膜と電解液(又は電解質)の不安定な抵抗分で接続されています(右図)。そして、樹脂の被覆チューブは絶縁目的のものではありませんから、他の部品等に接触しないような配慮がいります。
別名でケミコンと呼ばれるのはアルミの陽極酸化皮膜の数ミクロンの化学絶縁皮膜を使用しているからです、この皮膜は電流で陽極酸化皮膜ができるものです、長期に電圧がかからないと、陽極酸化皮膜は消えてしまいます。
回復には低い電圧で陽極酸化皮膜を形成する必要があります、一機に高い電圧を印加すると破壊することがあります。古い電化製品は数分かけて低い電圧から上げてやれば回復します。一般家庭では数ヶ月に1度は10分ぐらい動かしてやれば回復します。
Dellのパソの故障原因とコンデンサの性質を理解して長期に使われる工業製品の電子回路を構成してください。新幹線は5年で電解コンデンサを交換して故障が大幅に少なくなりました。
ちなみに、容量が大きなものは、アルミのエッチングの溝が深く面積が大きく、耐圧が高いのは酸化幕の厚みが1μm→3μmとなっています。長寿命のはケースが大きくなります。
オイルコンはオイルで満たされていますが電解コンデンサのケースの中は空間です。電解質をしみこました紙状のシートが二枚のアルミに挟まれています。
温度変化で空間が吸収できないガスはゴム蓋からもれます、端子のはんだ付けでゴムをいためると劣化が早くなります。
ケミコンを理解して巧く使ってください。 (ケミコン第二段の何故)
電気化学だね・・・?