帰巣本能の月時計説
地球の自転は1日1回転です。地球の赤道の周囲は40000kmあり、緯度36°の日本の位置は32420kmの回転面にあります。
距離を時間で割ると1秒間に赤道では463m、日本では375m移動することになります。この速度は音の速度331m/秒を超えてジャンボジェット速度の2倍です。
しかし、地上の空気も同じ速度で回っていますから、音も景色も相対的には止まって受けいれられています。(絶対速度は日本では1351km/h)
1秒を経過した時、赤道と日本では月の向きの変化が赤道では大きく、日本では小さい値になります。
景色のA位置に月を感じて1秒後にA位置からずれたずれの量で、地図上の緯度が判別できることになります。(鳩が円を描いて同じ場所に戻った場合の月の方向で緯度が分る)
動物には(月の位置による)潮の満ち干が分る引力センサがあり、産卵の時期や開花の時期を調整しています。(サンゴの産卵、蟹の産卵、鮭の帰川、はと、犬、蜂、鯨の回遊)
動物、魚類、甲殻類や植物は月の引力の時計を持っています、その月時計の基準ずれで緯度を検知していると思われます。帰巣本能は、数秒で自分が住んでいた月時計の位置より北か南かを検知できる高感度なナビなのです。
南北はこれで分って、東西は月の時計と太陽で分ります。自然は月と太陽で位置を求めています。 従って、長く時間が経過すると、月時計と太陽時計が狂ってしまいますので、帰巣できなくなります。