インクラインの方式
京都の蹴上げのインクラインは琵琶湖側の水中に設置した滑車(3.2m径)と南禅寺側の駆動ドラムの間に輪ゴム状のケーブル(径3cm)をかけ二つの線路間に配置し船を乗せた2台の台車を上下させたものでした。
複線の各台車は片側が琵琶湖水位の時、逆側は南禅寺船溜まりにある釣合い方式になっています。当初、駆動ドラムの動力を水車で得る計画でしたが途中で蹴上げ発電所の直流で動かす直流電動機に変更されました。蹴上げ発電所の展示に、これを動かしたエジソンの直流発電機があります。上側の水中滑車の径は二つの線路の間隔(3.2m)に近い大きなものとなっています。
現在のインクラインの線路は一度取り外されたものを復元したものでケーブル、ケーブル受けの滑車や水中滑車は取付いていません。
