緑青は猛毒の誤解
ロー付け部に緑青(Patina)がふいている。
ロー付け時のフラックスの残留により,気中の水分との反応で銅の錆びを発生させたものであります。
ロー付け後の湯洗での除去を図っていますが,銅の網リード等では,除去しきれない場合があります。
フラックスの残留が原因で銅が“塩基性硫酸銅”“塩基性炭酸銅”に一部変化し緑青になります,緑青は非常に緻密な結晶で安定した物質で銅の表面を保護する働きがあります。
当社の遮断器での数十年使用されたもののメンテナンス品においても,腐食の進行はみられません。
1984年8月の当時の厚生省から銅の緑青は安定した無毒のものである“緑青猛毒説の否定”発表がなされました。
銅のロー付けに関して,従来のロー付けの本に書かれたフラックスの完全除去を行わなくても銅の錆び(緑青)は進行せず,性能を保証できるものです。
何故!緑青は有毒とされたか?
○銅を精錬する時,亜硫酸ガス(SO2)が発生して中毒を起こした。
○昔,銅の酸化物を水に溶かして青色の水を嘔吐剤として使われた。
○小学校の理科の教科書(しめり気の多いところに銅を置くと緑色のさびができる。このさびは緑青といって食べると体に害がある。)に書かれていた。
○各種百科事典にも有毒と記載されていた。
現実の毒性
体重kgあたりの経口からの致死量
毒物 30mg
劇物 30〜300mg
普通物 >300mg
緑青 500〜1000mg 60kgの体重の人なら60g食べないと致死量にならない。
銅の屋根→塩基性炭酸銅CuCO3・Cu(OH)2 緻密な結晶で雨水で溶け出すことが無く表面を保護する。
海辺 →塩基性塩化銅
温泉 →塩基性硫化銅
酢 →塩基性酢酸銅
銅の錆びの種類は生成原因によって異なる。

こんなおっさん 破棄物ですね。