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行水は体を清潔にするための行為であるが、同時に夏などに暑さをしのぎ涼を取るためにも行われたため、夏の季語になっている。やかんなどで湯を沸かし、水を入れたたらいに湯を足して温度調節をする。たらいは古く木製であったが、後にアルマイトやトタン(めっきした鉄薄板)などでできた「金ダライ(かなだらい)」、あるいはプラスチック製のものが用いられた。
![1c3tmq9xvr59g7c.jpg](http://bany.bz/tono/img/1c3tmq9xvr59g7c.jpg)
風呂において桶を満たすほどの湯水を得難かった時代には、少量の湯水をたらいに湛えて下半身を漬け、手桶で肩から水を流したり、盥の水に浸した手拭を絞り、体を拭った。場合によっては垣根で囲われた庭にたらいを置いて戸外で浴びる姿なども江戸時代から明治・大正の風俗を示した絵などに残る。