鉱石ラジオは同調回路からゲルマニュウムで検波してクリスタルイヤホンで聞くものです。クリスタルイヤホンは高インピーダンスですので同調回路への負担になりませんが、ダイナミックスピーカはインピーダンスが低く同調回路のQが低下して選局性が無くなります。 さらに、ダイナミックスピーカのコイルの巻き数が少ないのでトランスでインピーダンスを変換します、この珪素鋼板の鉄損が大きくスピーカを駆動できません。このトランスをパーマロイなどの磁化力の少ないものに変更する必要があります。リング状のコアーにすることで、電界強度が強い場所では十分に聞くことができます。 しかし、このスピーカ回路と検波ダイオードは同調回路のQを低下させ選局できなくなります。検波ダイオードに流れている場合と流れない逆方向の負担を同じにします。その方法として、並列に同調回路を設けて電圧レベルを高め方法とスピーカと検波ダイオードに並列に逆方向のダイオードを入れて極性の違いによるインピーダンスの違いを無くす方法があります。スペースのからは、後者が有利です。
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