洗濯機の事故(2) −防水性の繊維製品は全自動洗濯機では洗わないこと− 「消費者被害速報(危害情報システムから)?8」によると、防水性の繊維製品を洗濯機で脱水したところ、突然ドカーンという大きな音がして、洗濯機が飛んだり、倒れたり、バラバラに壊れたという事故が、消費者から寄せられている。 1)事故の件数 平成2年〜平成12年の11 年間に45 件である。そのうち、けがをしたと言う危害があったのは4 件あり、「洗濯機が倒れ右腕と左腕を折った」「ふたが飛んできて上腕にあたりさらに1 メートル位飛んだ」等のため、打撲傷を負っている。 2)事故の現象 これは、防水性の繊維製品が水を通さないために、脱水槽に水が残り、その水が出て行かないために、脱水槽がバランスを崩して起きる現象である。 3)主な事例 ・防水性のジャンパーを洗濯機で洗っていたところ、大きな音がして洗濯機が移動。洗濯機が回転し、体が壁と洗濯機の間に挟まり打撲した。 ・全自動洗濯機で下着、パジャマといっしょに寝袋を洗っていたところ、突然大きな音がして、行ってみると本体が裂け、ふたが飛びそばの壁に穴があいていた。寝袋はこれまでに何度も洗っている。 ・中綿入りアノラックを洗濯機で脱水したところ、異常音がして洗濯機が半回転し、後ろの鉄板部分がはがれてしまった。 4)洗濯機の種類 全自動洗濯機が32 件、二槽式洗濯機が6 件、その他不明のものが7 件であった。 5)洗濯物の種類 洗濯物の種類が分るものは24 件あり、そのうち防水性繊維製品と思われるものは12 件(寝袋類:4 件、自動車カバー:3 件、釣り用防寒具:1 件、中綿入りアノラック:1 件、防水性ジャンパー:1 件、キャンプ用ビニールシート:1 件、防水布シート:1 件)、その他・不明12 件(ジャケット類)であった。 6)家屋などへの被害 洗濯機が倒れたりぶつかったりしたことで、その周りに被害があったものは14件であった。そのうち壁やドア、柱にぶつかって穴が開いたり、傷ついたりしたというものが圧倒的に多く、他に水道の蛇口がゆがんだ、階下の家に水漏れした、という例もあった。
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