エッヘン
石油ストーブの欠陥
ファンヒータは燃焼筒に、石油と空気を強制的に送って、燃焼させ温風を発生させて室内を暖めます。最新機種では、最小出力と最大出力の差は、約5倍あり、ストーブの2倍より広範囲に火力調整ができるので暖房費の節約になることから広く使われています。
広範囲な火力を検知しているのがフレームロッドと言われる金属棒で火炎の中に配置して火炎の大きさが整流作用の量に関係することを原理として整流作用を監視して火力を制御しています。
しかし、フレームロッドには、端子の白化現象の欠点があります。ヘアスプレーや家具艶出しスプレー等に含まれているシリコンが気体のまま燃焼筒に入り込んだり、ハンドクリームに含まれているシリコンが灯油タンクの蓋を介して灯油に溶け込むと、フレームロッドに白い皮膜が発生して整流作用が少なくなり、火炎が小さいと誤検出して、最大の火力になって、加熱センサが働き停止してしまいます。(このパターンが多い)
更に白化現象が進むと、火炎を検知できなくなって着火しなくなります。この対策は、フレームロッドの表面の白い酸化シリコンを紙やすりで磨くことによって直すことができます、燃焼筒や触媒が酸化シリコンで固まってしまった場合は交換となります。
ファンヒータが安くなっていますが、資源を大切にする意味でも、少し知識があれば自前の修理で回復します。欠陥の何故を知って対処しましょう。

フレームロッドは自動車用エンジンの燃焼イオンを検出して気筒別エンジン燃焼制御にも使われています。点火プラグをセンサとして燃焼時に発生するイオン電流を測定することによりシリンダー内の燃焼状態を正確に検出し燃料噴射を制御し、自動車の燃費改善・性能向上・排気ガスのクリーン化当に貢献しています。
ファンヒータも点火プラグ式に交換できる構造にすることで、シリコンの白化現象に対応できますが、まだそのような製品はありません。

ファンヒータにまだ上記の欠点がありますが、良い点もあります。
石油1リットル(1Kg)が燃焼すると、約1Kgの水と、約2Kgの二酸化炭素が発生し、(一酸化炭素は有害です、)水は湿度をあげてくれます、加湿が皮膚からの水分の蒸発を押さえ同じ温度でも電気暖房より石油燃焼のほうが、ほんのり温かみを感じます。
ハロゲンヒータは直接皮膚を暖めますのでよりほんのり感があります、暖房の欠点と利点を巧く使って快適に過ごしてください。

フレームロッドがシリコンで白く絶縁され、電気が火炎の中を流れません。
2005 12/26 21:29:47 | 何故の解明 | Comment(0)
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