エッヘン
先日,東京で高校生が昇降室(かご)の床と建物開口部天井部分に挟まる事故がありました。また昨年には名古屋で かごが降りて来てないのにかごの外側(建物側)の扉が開いて3人が落ち込んだ事故がありました。因みに前者はエレベータ・エスカレータでは世界最大級のシンドラー社(スイス),後者はフジテックですがいずれもメーカーとしての道義的責任は感じているものの設置後何年も経ってメーカーとはつながっていない別のメンテナンス会社のフォローが悪いとの見解を出しているようです。
以下追記
エレベータは籠と錘をロープで滑車にぶら下げた基本構造で、錘と籠が同じ重さの時、ブレーキが故障しても落下や上昇が起りません。この事故では上昇して挟まれましたので、錘より籠が軽く設計されます。(たくさん乗った方がバランスが良く安全で電気を使わない)
電源を切っても機械式のブレーキが働かない状態であったので、機械式ブレーキの故障が考えられます。非常用ブレーキと常用ブレーキが独立していない場合は常時使用しますので故障すると事故に直結します。
尼崎脱線衝突事故、土佐電鉄の激突事故、いずれも安全装置を日常的に使用し故障が発生した時に人間が対処できない状態になったものです。
故障したのが直接原因ですが、切り札の安全装置を使っていることが間接原因です。
コンピュータが壊れたら機械でバックアップできません、そんな場合は多重化の安全制御が行われています。
今回、機械が壊れた場合は機械が安全を担保する必要があります。
報道機関は、安全装置で停止したのも同じ事故扱いをするのは問題です、地震、暴れ、停止ボタン押しでも、同じ閉じ込め状態になります。
エレベータは常時運転型の機器でメンテナンスを行って長期使用されるものです。故障しますが安全側に働いて止まるのが設計とメンテナンスの守る点です。
この事故は回転扉の事故を思い起こさせます。回転扉は寒い国の出入りの多い扉に設けられた手動式のものでした。軽く手で押して動くものでしたが、ホテルやビルの入り口を豪華に見せる役割に用いられ二人以上が並んで歩ける幅と2mを超える高さとなり、電動で動くようになりました。この質量の増大が子供や老人に危害を加える凶器と変化したのです。
エレベータがピ二オン歯車を介して電動機とブレーキに繋がれておれば、ブレーキが故障しても上昇しない基本構造になるのです。コスト低減し直結でブレーキで止める方法は、故障の安全設計に欠点があります。

整列が嫌いな仲間です。
2006 06/11 11:07:37 | 何故の解明 | Comment(0)
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