電熱器のハム音
120Hzの振動をハム音といいます、円形にニクロム線を巻いて電気を流すと“グーン”と音がでます暫くするとニクロム線は赤熱してこの音は無くなります。
何故この音が出るのでしょうか?ニクロム線は温度が上がると抵抗が大きくなり電流が下がります、当初大きな電流がながれます。もう一つ温度があがるとニクロム線の弾性係数が変化します、温度が上がるとバネ性が無くなり柔らかくなります。
円形に巻いたニクロム線は同方向に流れますので吸引して長さを短くする動きをします、部分的にニクロム線が保持されているため浮いている部分が電源周波数に応じた長さ方向の振動をします。
この振動も温度での弾性係数の低下と線膨張で石綿に当たって振動が小さくなります。これが電熱器の初期のハム音です。
このハム音はコイルのリアクタンスの振動になりますから回りの電子機器にハム音を与えます。
ニクロム線をガラス管で固定したものは始動時のハム音はすくなくなります。
トランスで鉄芯が振動するものも同じようにハム音を出します、積層コアーの緩みはハム音を発生することになります。