熱帯魚の水 熱帯魚の水槽の水は不思議な水です、綺麗に掃除すると突然白く濁り、しばらくすると消えます、砂と水草をいれると安定していますが、ある日突然、魚の動きが悪くなります。 この水槽の変化を知りたいと調査しました。 熱帯魚の水槽には濾過器と空気の混入器があります、池の魚は、そんな装置が無くても生きています。自然でできる生態バランスを補うこの装置では何を補っているのでしょう? 餌を摂取した魚は一部を栄養にし、糞と食べ残した餌は有機栄養バクテリア(動物)によって炭素はCO2、窒素はアンモニアNH3、リンは溶解してリン酸になります。この増殖速度は分単位で起こり白く濁ります。 濾過器にアンモニア酸化バクテリアと亜硝酸酸化バクテリアが残っている古い水槽では1日程度で白い濁りは消えます。 新品の水槽では時間がかかり2,3日でアンモニア酸化バクテリアがアンモニアを亜硝酸に換えます。さらに2,3日すると亜硝酸酸化バクテリアが亜硝酸を硝酸に換えます。 この頃に苔が発生して硝酸を食べてくれます。苔が発生して自然の状態になりますが、 水槽ではこの苔を取り払うため、硝酸濃度が高まり、水換えが必要になるのです。
水槽では苔を無くして魚を見るために水換えが必要になることがわかりました。 さらに、活性炭は水換えのアンモニアを吸着するのには効果がありますが2,3日経過すると必要でないこともわかりました。 水道水の塩素は必要なバクテリアを殺すことになり濾過槽の掃除と同時に全部の水換しないことの理由も納得です。 大量の餌を与えると、有機栄養バクテリアの大量発生が起こり、大量の酸素が消費され、アンモニア・亜硝酸を分解するバクテリアが酸欠になり死滅して、嫌気性バクテリアが広がり腐った水になり魚は死滅します。 水草が無い水槽では残り餌を取り除き濾過材を好気性に保つ程度で必要以上に洗浄しない、そして苔を育てるのが水換えを少なくする秘訣です。
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